ガタンゴトン ガタンゴトン…
東横線の車内、コンパ帰りの男が3人。
TKはそのセクシーな視線を、過ぎてゆく暗闇に惜しげもなく放射している。
まだフリーズ状態のJK&MJ。
と、ここで再び電子音が。
「パピプペポパ~♪」
「ハッ!」(JK&MJ)
「あ、俺や」と、私JKがポケットから鳴らずの携帯をスチャッと取り出す。
「おいおい、俺もNチャンからや。
ま~シャコジ(社交辞令)でお疲れメール送ってたし」(JK)
とたんに、おびえた目つきでキョロキョロとしだすMJ。
人間の尊厳を取り戻したJK。
相変わらずポーカーフェースのTK。
「ほんまあの子も八方美人やな~」と携帯画面をのぞき込んだJKの目に飛び込んできたものは…
「了解」
キャー!
二文字!
たったの二文字!
1+1は二文字!
フランス語(→ウィ)でもやっぱり二文字!
たぶん「り」って打っただけで出てきた二文字!
シンプルイズベストってよく言うけれど、確かに「あんたが俺に興味ない」ってのがダイレクトに伝わったyo二文字!
嗚呼、二文字!
そこからしばらくの間、私JKの記憶はとぎれます。
MJの大爆笑が衝撃波となって私JKの鼓膜を突き破ったような気もしますが、覚えていません…。
精神医学では「現実逃避」と呼ぶようですが、大きなお世話です。
後日、MJからこんなメールが届きました。
『とにかくTKくんはもてるなー、と。
とにかく俺はもてへんかったなー、と。
JKもからっきしもてへんかったなー、と。
JKはたぶんこれから彼女できひんやろーなー、と。
太った宮迫ってあんたも結構太ってたで、と。
メールってあんなに温度差でんねんなー、と。
JKはやっぱり彼女できそうにないなー、と。
横浜まで遠征したからって当たり合コンに出会うとは限らんな、と。
いつもサンクス、とにかく次や次』
(注)イニシャル以外は原文のまま。
補足としてMJはコンパで女子から宮迫に似てるって言われたことにご立腹でした。
で、私JKは佐野史郎に似てるって言われたことに慣れっこでした。
ガタンゴトン ガタンゴトン…
どうでもいい話が長くなっています。しかし!電車はまだ東京に着きません。
私JK的にはどこに行ってくれようが構わんようなテンションになっていましたが…
精神医学ではこれを「自暴自棄」と呼ぶようです。無論、大きなお世話です。
ミッドナイトエクスプレスは先の見えないレールの上を淡々と滑っていく。
(つづく)
2006/2/16