本日2回目の更新です。

先ずは、korepoより・・

「コラム」『トッケビ』を見ているとコン・ユのすごさがわかる!

http://korepo.com/archives/457787



2017年に韓国で数々の重要な賞を獲得したドラマ『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』。脚本が本当に良かったが、同時にコン・ユの演技がすばらしかったことで傑作の仲間入りを果たした。

特異な人物を演じる
コン・ユの演技を初めて見たのは、韓国で2003年に放送されたドラマ『スクリーン』だった。このとき、コン・ユは人のいい青年を演じていた。
ドラマ『スクリーン』というと、新人のキム・テヒがいきなり主役で登場した作品。キム・テヒの話題が先行していたが、コン・ユの演技も印象的だった。
特別に個性的な役を演じていたわけではなかったが、俳優としての勘の良さを感じさせて好感が持てた。

あれから10数年。コン・ユは数々のヒット作に主演してトップ俳優として独特の存在感を放っている。今回の『トッケビ』にしても、コン・ユなくしてはありえない企画だったことだろう。
そのコン・ユは、『トッケビ』でキム・シンという特異な人物に扮している。
900年前の高麗の将軍であったキム・シンは、王に裏切られてから命を落としたが、剣が胸に刺さったまま死にきれないで現世までさまよい続けている。

冷静沈着で理知的
キム・シンは、自分の胸に刺さった剣が見える女性を探して、それを抜いてもらえば安らぎの世界に行ける。
しかし、まだそういう女性に会えなかったので苦しみ続けていた。
そして、コン・ユが演じるキム・シンは、3つのキャラクターに分かれる。
1つ目。
まずは、ウンタク(キン・ゴウン)の前で冷たい素振りを見せるキム・シンだ。

高校生で不幸な身の上のウンタクを、キム・シンは彼女こそが自分を安らぎの世界に送ってくれる女性だと思ったのだが、そうでないことを悟ってからは冷たく当たるようになる。それでも、天真爛漫なウンタクの人間性に触れていく中で、キム・シンの心の中に変化が起こってくる。
それにしても、2人は常に対照的な表情を見せる。キム・シンはウンタクに対してそっけない。しかし、ウンタクはキム・シンを「自分の願いを叶えてくれる男」と思い込んで何かと言い寄ってくる。
そういう歯車が合わない2人の関係を演じるコン・ユは、冷静沈着で理知的だ。ここで彼は、感情をグッと抑えた演技を見せている。


地のままで演じられる気分
2つ目。
キム・シンは死神(イ・ドンウク)と同居することになり、気に入らない相手と常にもめている。
死神は死んでいく人を天国と地獄に振り分ける役目を負っているのだが……。
お互いに反目しあうキム・シンと死神。もめるときにキム・シンは自分の感情をありのままに出しきっている。
つまり、彼はウンタクを前にしたときとは別人のように死神の前で喜怒哀楽を存分に見せるのだ。
このときのコン・ユはとても楽しそうに演技している。まさに、地のままで演じられる気分なのだろう。

3つ目。
王に裏切られて理不尽な宿命を背負ったまま900年間生きているキム・シン。その姿は苦悩そのものだ。そんなキム・シンに扮するのは、俳優として培ってきた演技の見せどころだ。
コン・ユとしても今までの俳優としての経験を十分に生かしている。

舞台は鮮やかな紅葉の季節
以上の3つのキャラクターをコン・ユは巧みに演じ分けている。
それは、地球の引力に耐えることができなくなった枯葉が表と裏を見せてゆっくり落ちていく様子を連想させる。
『トッケビ』そのものも、秋の鮮やかな紅葉が背景になっている。
まさに哀愁の世界だ。

ドラマの前半でウンタクと対面するときのキム・シンも、まさに哀愁を漂わせた存在であった。
彼は雨を降らすことも天気を回復させることもできる万能の男。しかし、1人の女性を前に感情だけはどうしてもコントロールできなくなる。
その落差を演じるコン・ユが秀逸だ。
彼は、『トッケビ』のテーマである「生」と「死」が交差する瞬間を哀愁たっぷりに演じきっている。


『トッケビ』は絶対に見逃せない韓国ドラマの真髄!

http://syukakusha.com/2018/05/30/%E3%80%8E%E3%83%88%E3%83%83%E3%82%B1%E3%83%93%E3%80%8F%E3%81%AF%E7%B5%B6%E5%AF%BE%E3%81%AB%E8%A6%8B%E9%80%83%E3%81%9B%E3%81%AA%E3%81%84%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%81%AE%E7%9C%9F/

生」と「死」の問題は、人間にとって最も根源的なテーマだ。過去に多くのドラマでも生死が扱われたが、その中でも秀逸なのが『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』である。特に、主役のコン・ユと脚本の出来がすばらしかった。




さまよい続けるトッケビ
設定は奇抜である。
主役のキム・シン(コン・ユ)は、高麗時代の武将で現代まで900年も生き続けている男だ。
ただし、「またか」と思わざるをえないところもあった。そういう時空を超えて生きる人間の設定は韓国ドラマに多いからだ。
しかし、『トッケビ』は内容が違った。

キム・シンは人間の姿をしているが、むしろ霊的な存在とも言える。彼は、900年前に主君に裏切られて、妹や家臣を失い、自分も命を落としかけた。
しかし、結局は死ぬことができず、胸に剣を刺したまま現代までトッケビとしてさまよい続けている。
キム・シンの人生が終わるとき……それは、結婚して花嫁によって胸に刺さった剣を抜いてもらうときなのだ。そうすれば「不滅の命」が終わる。長く苦しんだキム・シンもそれを望んでいた。

完成度が高い作品
キム・シンはついにウンタク(キム・ゴウン)という最適な女性を見つける。しかし、彼女の魅力に気づいてから、心境に大きな変化があらわれてくる。
このあたりのストーリーの展開は見事だ。見ているほうは、「ハラハラ、ドキドキ、納得」の連続だろう。

キム・シンとウンタクに加えて、生を終えた人を天界へ誘導する仕事をしている死神(イ・ドンウク)や、彼とラブストーリーを繰り広げるサニー(ユ・インナ)が登場して、物語がさらに重層的になっていく。
とにかく、それぞれのキャラクターが生き生きしている。口にするセリフも味わいがあり、娯楽性の高いストーリーの中で「生」と「死」という根源的なテーマ性が深い意味を持ち続ける。
このドラマは、韓国で放送時に完成度の高さで大評判になった。
その名声の末に、韓国で権威がある百想芸術大賞の2017年度授賞式のテレビ部門で、主要な賞を次々に獲得した。

抒情的に演じたコン・ユ
百想芸術大賞のテレビ部門の大賞を獲得したのが、脚本を書いたキム・ウンスク作家であった。
彼女は、『シークレット・ガーデン』や『太陽の末裔』という大ヒット作の生みの親。もはや、脚本界の大御所と呼べる存在だ。
さらに、テレビ部門の男性最優秀演技賞を受けたのが主演のコン・ユだった。

彼は受賞の喜びを次のように表現した。
「重くて大きい賞は、弱い私に対して、『しっかりせよ』『もう躊躇せずさまような』と言っているかのようです」
哲学的な言葉を好むコン・ユらしいコメントだ。
そんなコン・ユが不思議な世界を抒情的に演じたからこそ、『トッケビ』はドラマとしての「永遠の命」を得たのかもしれない。



新作のレンタルで見たから、ゆっくり見ることができなかったので・・

もう一度、じっくり見てみたい。