輪廻転生 | トリンリのおもちゃ日記

私の前世はナチスドイツ軍の武装親衛隊に所属するデンマーク義勇兵だった。


名前はハルス・クリスチャン・ニールセン。

戦友からは、ハルスもしくはニルスと呼ばれていた。


1942年の春、18歳のときにコーペンハーゲンで召集され、ロシアに渡る。

その時港で、マルグリット王女による献花を受けた。


ロシアでデンマーク人部隊は何度も全滅に近い損害を被り、最終的に第三帝国の首都ベルリンの守備部隊になった。


1945年4月30日。

ライヒスタック(国会議事堂)を死守していた私たち義勇兵は、突入してきたソ連軍の猛攻をうけて全滅。

私もそこで死んだ。



これが、私が覚えている前世の記憶です。

今でもありありと、議事堂の1階のホールで爆発する手榴弾の爆炎と機関銃の咳き込むような発射音が聞こえます。

2階に陣取っていた我々は、1人また1人と狩られ、全滅しました。


"ハルス!"

毛皮の帽子を被った中隊長のドイツ人SS大尉が私の名を呼んだのが、私の前世での最後の記憶です。



私の妻は私の前世を信じており、占い師のところに確かめに行きました。

占い師は、"確かにあなたの夫の前世はドイツ兵だった"と語ったそうです。



この話、信じるか信じないかは、あなた次第ですグラサン