スタンドの攻防でKOにつながるシーンに、「カウンター」が挙げられる。
選手経験のある方から言わせれば、「合わせる」と表現したりカウンターが得意なファイターに対して、「当て勘」があるなどと表現したりする。
一撃必殺のカウンター。
相手が防御を固めていないとき、すなわち相手がこちらを攻撃することで頭がいっぱいの時に同時にパンチを当てることで相手の脳が揺れてしまうのだ。
ここで挙げる試合のKOシーンはどちらかというと、狙いすましたカウンターというよりかは、体に染み込んでいる動きの中で自然と出たようなパンチのコンボではないだろうか。
90年代後半、K-1にも参戦し老獪なテクニックで活躍したリック・ルーファス。
K-1参戦の頃にはピークを過ぎた彼だったがキックルールにおけるボクシングテクニックの完成度はかなり高かったといえる。パンチで仕留めるための布石として後ろ廻し蹴りやバックハンドブロー、サイドキック等のトリッキーな蹴りを多用していた。
一夜限りのK-1マッチとなった当時元ボクシング世界ランカーだったシャノン・ブリッグス。彼の電撃参戦は関係者注目の的であった。トム・エリクソン相手に査定試合を行い鋭いワンツーで秒殺勝利を納めた。
その後契約条件が合わずボクシングへ復帰してしまうが、彼のキレ味抜群のパンチがK-1で発揮していればバンナやベルナルドを凌駕するハードパンチャーとなっていた可能性が高い。
レイ・セフォーのその後の選手人生を変える一戦といっても過言ではない97年のバンナ戦。まるでブランク明けのバンナの調整試合ともいえるマッチメイクだった(セフォーとの体重差約20㎏)
容赦のないバンナのパンチで開始早々ダウンを喫したセフォーが、相討ち覚悟で腹を決めた一発がバンナの顎に直撃。失神KOを食らったバンナはその一戦から打たれ弱くなったともいわれた。
お互い警戒し合いお互いが、一瞬を狙い全集中力で仕掛ける。ゆえに衝撃のカウンターKOが生まれるのだ。


