これまで私はペットを飼った事がなかった。

子供のころから人型あるいは四足の(両手両足がある)生き物及びぬいぐるみや人形が苦手だからである。2歳時に親類からプレゼントされた、紐を引っ張ると手足が動く木製の人形をとにかく必死に破壊しようとしていたことは今でも鮮明に記憶している。何故かは自分でもわからず、また今でもそれらを忌み嫌うことは変わらないため、もはや性癖という一言で片づけている。だが、先述の形状に当てはまらないもの、具体的にいうと鳥類や魚類は大好きであった。

小学生低学年の時('70年代)、祭りの屋台でカラーひよこや並ウズラの雛を喜んで買って来たことはあるものの、悲しいかな何の装備も持たずにそれらが無事育つはずもなく、わずか数日でさよならをすることになるのである。

 

時は流れ時代は変わり、祭りや縁日の屋台で鳥類の雛は売られなくなって久しい2017年の2月。鳥好きの少年は既に家庭を持ち、とある日の団欒中―――スーパーで売っているウズラの卵に有精卵が含まれている場合があり、温めれば雛が孵る―――という放送を目にすることになる。しかも孵卵器という便利なものがあり、それを使えば面倒な転卵もすべて自動でやってくれる・・・だと!?

 

そうだ、うずらを飼おう

 

これが全ての始まりである。