BY 岡田 美智男 医学書院です。

 

 

出版社WEBでは,
「とりあえずの一歩」を支えるために
ゴミを見つけるけれど拾えない,雑談はするけれど何を言っているかわからない――そんな不思議な「引き算のロボット」を作り続けるロボット学者がいる。
彼の眼には,挨拶をしたり,おしゃべりをしたり,歩いたりの「なにげない行為」に潜む“奇跡”が見える。
他力本願なロボットを通して,日常生活動作を規定している「賭けと受け」の関係を明るみに出し,ケアをすることの意味を深いところで肯定してくれる異色作!
とのこと。

 

ひとりでできないもん,が秀逸。
発想の転換と,そのきっかけの拾い方。
自己完結ではなく,他者との関係性へ。

 

44ページ
「迷ったときには,とりあえず一歩前に!」
65ページ
「他に委ねなければ歩けない」
67ページ
「私たちは地面の上を歩くと同時に地面が私たちを歩かせている」
68ページ
意味はあとからやってくる
75ページ
内なる視点
91ページ
「いらっしゃいませ,こんにちは」は「賭けと受け」とがセットになって自己完結している。
116ページ
できないなら,やってもらえばいい
133ページ
「引き算」としてのデザインへ
135ページ
関係としての同型性
145ページ
言葉のもつリアリティとは,個々の言葉にではなく,むしろこうしたカップリングの中に宿るのである。
164ページ
「並ぶ関係」は相互のなり込みを誘う
184ページ
「設計的な構え」から「志向的な構え」

 

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以下目次
 はじめに

第1章 言葉のもつリアリティを求めて
 1 そのしゃべりで暮らしていけるの!?
 2 雑談の雰囲気をコンピュータで作り出せないか

第2章 アナログへの回帰、身体への回帰
 1 嵐の前の静けさ
 2 とりあえず作ってみる
 3 もっとソーシャルに!

第3章 賭けと受け
 1 「静歩行」から「動歩行」へ
 2 言い直し、言い淀みはなぜ生じるのか
 3 行為者の内なる視点から
 4 おしゃべりの「謎」に挑む
 5 「地面」と「他者」はどこが違うのか

interview 「とりあえずの一歩」を踏み出すために

第4章 関係へのまなざし
 1 一人ではなにもできないロボット
 2 サイモンの蟻
 3 ロボットのデザインに対する二つのアプローチ

第5章 弱さをちからに
 1 乳幼児の不思議なちから
 2 ロボットの世話を焼く子どもたち
 3 おばあちゃんとの積み木遊び
 4 「対峙する関係」から「並ぶ関係」へ

第6章 なんだコイツは?
 1 どこかにゴミはないかなぁ
 2 「ゴミ箱ロボット」の誕生
 3 ロボットとの社会的な距離
 4 学びにおける双対な関係
 5 ロボット――「コト」を生み出すデバイスとして

 参考文献
 あとがき

 


最後までお読みいただき,ありがとうございました。感謝します。
また,遊びに来てください。