帯広市内西部を流れる小さな河川である。
また、この河川は護岸がほぼ完成されているため、
ほとんど蛇行することなく、下流域の「帯広川」へ
通ずる。
十数年前に同市が、高規格道路(帯広―広尾道)を
建設する際に、源流を横切るこの第二柏林台川を
アセスメントした。
当時の調査記録によると、「ニホンザリガニ」、「スナヤツメ」
「イバラトミヨ」が多数確認されたが、その後の経緯は
不明である。
故に、本調査により過去から現在への変遷を考察することに
した。
図1.第二柏林台川の源流
目的:第二柏林台川および柏林台川における魚類・甲殻類の
調査をし、過去と現在を比較考察する
日時:平成24年5月28日 12:03~15:20
場所:帯広市川西地区~芽室町~帯広川
使用道具:温度計、アネロイド気圧計、pH測定液、タモ網、
魚トラップ、胴長、筆記用具、メモ帳、タオル
デジカメ、ロープ、携帯電話、定規
気象条件:天気 曇り時々雨
気温 10.5℃
水温 6℃
気圧 986hPa
風向 南南西
風力 1→2
pH 7.0
仮説:帯広市が事前に調査しているので、魚種は序論で列挙した
「ニホンザリガニ」、「スナヤツメ」、「イバラトミヨ」が在来種と
して存在しているはずである。しかし源流付近では、鉄工所
や整備された農業道路が存在し、清流を好む生物が棲める
ような環境ではないように思われる。
結果:1.源流・湧水地
図2.イバラトミヨ 1.1~2.0cm 20匹
2.中流域・帯広市西21条南3丁目付近
図3.ヤマメ 3.5~10.0cm 7匹
図4.フクドジョウ 4.1~16.9cm 15匹
マドジョウ 3.0cm 1匹
3.柏林台川合流点~帯広川
図5.イトヨ 2.8~13.2cm 12匹
図6.ウグイ(右) 17.0cm 1匹
フクドジョウ(左) 23.3cm 1匹
考察:源流域では、イバラトミヨ以外の魚は全く見ることが
できなかった。 調査時間が短く、ひとりでの調査なので
「存在しない」という断言はできないが、少なくとも
湧水地に生息する魚は減少している可能性は十分ある。
湧水地の底は水深が20cm前後で、泥がたいへん
堆積しており、清流を好む生物にとっては深刻である。
一方中流域ではヤマメをはじめ、イトヨやフクドジョウなど
多様な魚種が観測された。理由の一つとして考えられるのは
水深が40cmくらいの所もあり、泥より礫や砂が多かった
こと、川幅が広がり水量も増えたこと、などである。
「イバラトミヨ」が上流域のみ存在し、陸封型であることは
確かな事である。しかし、トゲウオやそれらを取り巻く環境は
悪化している事は間違いない。湧水地の真上に道路を
作ることで、太陽光を遮り、水草をはじめ様々な植物が
生育できず、「砂漠のようなドロ沼」と化しているのが現状だ。
上流がキレイでなければ、下流がヘドロまみれになるのは
当然である。
図1を見ると一見自然豊かな環境のように見えるが、
周囲をよく見ると、土管や堤があり、人工的に水流が
作られている。もはや「ビオトープ」といっても過言でも
ないだろう。
図7.柏林台川(左~手前)と第二柏林台川(右)
図7の写真は二つの河川が合流するポイントである。
興味深いことに左の「柏林台川」は地下に隠れている。
「柏林台川」の源流は不明である。
図8.帯広川(左~奥)と柏林台川(右)
非常に汚く、ヘドロが大量に堆積しており、川底が見えない。
この地点の調査は極めて困難であり、イトヨが1匹いただけで
ある。







