月末の、しかもGW前といったら、銀行はどこも長蛇の列だ。
それを見越して、いつもよりも早めに銀行に出向いたのだが、
案の定、人でいっぱい。番号カードは22人待ちだった。
3人掛けの長いすの真ん中が空いていたので、そこに腰をかけ、
“ふぅ、30分待ちだな…”と長期戦の覚悟を決めていたら、
「あの…、加川さんですか?」
と隣に座っていた女性が声をかけてきた。
「え?はい、加川ですけど…」
誰だったかな?というぼくの表情を察してか、
「あの、Eです。小学校で同じクラスだった」
そう言われて、すぐに思い出した。
「ああ!あの学校のすぐ近くにいた!懐かしいです」
「あの、私の番号カード、どうぞ。もう時間がないもので」
と彼女は自分のカードをぼくに渡すと、急いで席を立った。
それは、あと数人待ちのカードだった。
「ありがとう!助かります」
ぼくの言葉が聞こえたかどうかは分からぬ間に、彼女はその場を立ち去った。
きっと、かなりの時間待っていたに違いない。
なんだがうれしくなってきて、
今度、見かけたときはしっかりお礼を言おう、
とおもった。