2017年3月16日(木)

 

下北沢ガーデンで、金子マリ&BUX BUNNY。

 

ホントに数十年ぶりなの?  ってかなんで今まで再結成しなかったの? って不思議に思えるくらいの現役バンド感。

 

僕はリアルタイムでバックスバニーのライブを観たことがなかったんだけど、やっぱレコード聴いてただけじゃわかんなかったことがいろいろあるもんだと思いましたね。これまでずっと「天衣無縫の歌姫とそれを支える腕利きたちによるバックバンド」という印象があったんだけど、ナマで観てみると「バックバンド感」など全然なくて、それぞれがまあガッツリ音で主張してて(特にナルチョ)。“マリさんの”バンドってことでもなかったんだなぁと、今更ながら気づいた次第。それにしても相当ユニークな(ってか変わった)バンドだなと改めて。だってナルチョと難波さんの志向って全然違うようなのにあんなに一体になってるって、なんだそれ? っていうね。リアルタイムでライブ観てたらそのへんの不思議さ面白さをもっと肌で理解できたんだろうけど。

 

しっかしまあ、ナルチョさん、よー喋りまんなぁ。2時間半のライブの半分はナルチョの喋りで、「この話の続きはまだあるから、ちゃちゃっと次の曲終わらせよう」とか、最早喋りのほうに重点置いてることを認めるようなことを平然と言ってのけてまた喋りだすっていう。まあでも曲に入れば、そりゃあ凄まじいですからね、演奏が。Kenken以上にベース音でかいし。

 

ゲスト・ドラムのしーたかさんと金子ノブアキくんもよかったです。ジョニーは不在だけど、ここには息子のあっくんがいるって思うとね。その「父にかわって叩いてる」感に軽く泣けてきちゃったり(まあでもやっぱジョニーありのナマ・バックスバニーを1度観てみたかったという思いもそれはそれであるけれど)。

 

マリさんの歌もよかったなぁ。バックスバニーで歌われる「それはスポット・ライトではない」や「Honey」はやっぱ格別。あと、マリさん、Charのことを「あのコ」って呼んでたのがなんかさすがだなと思いました。

 

 

 

2017年3月15日(水)

 

渋谷WWWで、ジェイムス・ヴィンセント・マクモロー(弾き語り)。

 

初来日公演。情報知ったのがつい最近で、なんでこのタイミングで? って思ったら、新譜が出てたんですね。それ、未聴なんですが、前作『ポスト・トロピカル』のライナーを書かせていただいたりしてたもんで、やはりこれは観ておかねばと。当日券あってよかった。

 

それはもう本当に素晴らしかった。ナマで聴くその歌声は想像以上にエモーショナルで。目をつぶるとまだあの美しくてどこか哀しい歌声が頭の中で響いているよう。ジャスティン・ヴァーノン、ダミアン・ライス、アウスゲイルとかの歌表現にも余裕で匹敵する、まさしく「魂を揺さぶる歌声」でありました。

 

スティーブ・ウィンウッド「ハイヤー・ラヴ」とかクリス・アイザック「ウィキッド・ゲーム」のカヴァーなんかもあの声だけにグッときたけど、なんといっても最後の最後に僕が前作の中で一番好きだった「CAVALIER」を歌ってくれて昇天。あれが一番よかったかも。

 

人柄もいい感じだったな。今度はバンドで、できれば苗場で観てみたいもんです。

 

2017年3月14日(火)

 

中野・劇場MOMOにて、チャラン・ポ・ランタンもものひとり芝居「あのさ、生まれ変わったら」のゲネプロを観てきた。

 

チャランポのライブでときどき見せる憑依芸が一千倍くらい強度を増して炸裂。憑依…というより「化け」たもも。やばいもん観た感ハンパない。その底知れぬエネルギーと表現欲。コワいほど。

 

 

 

2017年3月7日(火)

 

新宿テアトルシネマで、『バンコクナイツ』。

 

傑作『サウダーヂ』から5年。待った甲斐あり。なんかもういろいろ凄すぎてまだ全然咀嚼しきれてないんだけど、とにかくこんな映画、空族にしか作れないよね。「サウダーヂ」ほど愛想がよくないけど、旅の答えをこっちもあとでじっくり考えたくなるというか…。音楽と音の使い方も凄かった。終わってから新宿がいつもと違って見えました。

 

2017年3月12日(日)

 

新宿バルト9で、『ラ・ラ・ランド』。

 

母から電話があり、「私、あれ観たいのよ。ラ・ラ・ランドっていうの」。ほぉ、そうですか、そうきましたか。だったら行きましょう。というわけで、ようやく観てきました。新宿バルト9にて『ラ・ラ・ランド』。母、85歳にしてシネコン・デビュー。「この階も上の階も全部映画館なの?」「凄いわねー。今ってみんなこうなの?」と、まずはシネコンのあり方自体に驚いてる母。そして終映後。観客の鑑賞マナーのよさについても驚いたようで、曰く「電気がつくまで誰も立たないのね」。確かになー。昔の映画館はエンドロールで席立って出てく人がいっぱいいたし、途中から入ってくる人も普通にいたもんな。

 

で、映画自体はどうだった?と訊けば、「すごくよかった。もう一回どっかで観る!」と。終わり方についてはさすがに意味がわからなかったようで説明するのがちょい難しかったけど、それでも「もう一回観る」と言いきるほどお気に召したようなので、もうね、僕がどう思ったかなんて、んなこたぁどうでもいいですよ。デイミアン・チャゼルよ、ありがとう。よかったよかった。めでたしめでたし。

 

2017年3月10日(金)

 

新宿ピカデリーで、『ドクター・ストレンジ』。

 

最終日に滑り込み。これからのアベンジャーズとの絡みを考える上でも、やはり観といてよかった。これだからマーヴェル作品は見逃せない、っていう。

 

ドクターはポップミュージックにチョー詳しい設定で、音楽がらみの小ネタがいくつかあって、それも面白かったです。ビヨンセ・ネタとか笑ったなぁ。

 

 

2017年3月5日(日)

 

新宿ピットインで、「梅津和時・プチ大仕事」2日目/「DIVAに捧ぐ」。出演はA.K.I. BLUES BANDだ。

 

A.K.I. BLUES BANDは、八代亜紀のライブサポートのために結成されたバンドで、メンバーは梅津和時、伊藤ミキオ、藤井和彦、中條卓、サンコンJr.。それぞれいろんなバンドで活躍している人たちだけど、この日はフロントに立つメイン・ヴォーカリストがいないため、それぞれがやりたい曲を持ち寄って、代わる代わるヴォーカルをとる形(なんと中條さんもサンコンも歌ったんですよ。超レア!)。そこには終始自由な空気が流れ、全員がいつもより伸び伸びと楽しそうにプレイしたり歌ったりしていたのが印象的だった。

 

演奏されたのは「ハーダー・ゼイ・カム」「AFTER'45」「いい事ばかりはありゃしない」「ジャスト・ウォーキン」「ソング・フォー・ユー」「東北」「舟唄」(feat.多田葉子)「ワッツ・ゴーイン・オン」「セックス&ドラッグ&ロックンロール」などなど……。後半、ミッキーさんが「終わりたくなーい!」と叫んでいたのが象徴的だったけど、本当にみなさん楽しそうでね。「ああ、バンドっていいよなぁー」と心底思えるライブだった。あと、距離の近さも手伝って普段よりもひとりひとりのプレイの凄さと個性に感じ入ることができたのもよかったです。このバンドでまたちょいちょいライブやってほしいなぁ。

 

2017年3月3日(金)

 

渋谷o-nestで、山﨑彩音。

 

4月に1stミニアルバム『キキ』を発表する18歳のシンガー・ソングライター、山﨑彩音さんのライブを渋谷o-nestにて。高校を卒業しためでたいこの日のステージは、ドラムを迎えての初のツーピース体制。ずっしり重く響くドラムの音にいい意味で引っ張られ(つまり歌そのものを届けんとする意志が明確に働き)、歌声の力がハッキリと増していた。初めての試みとあってまだドラムの音と彼女のギター&ヴォーカルが理想的に合わさっているとは言い難く、せっかくの行間が埋まってしまうことの勿体なさを感じた部分もあったが(そういう意味ではロック型のドラマーよりもブラシで聴かせるジャズ方面のドラムのほうが合うんじゃないかとは思った)、曲が立体化して奥行きが増していたところも確かにあり、ひとつの試みとしてよかったと思う。可能性は無限大。これからいろんなやり方をどんどん試していけばいい(例えばキーボードとのふたり体制とかチェロまたはヴァイオリンとのふたり体制なんてのもいつか観てみたい)。とまれ、卒業おめでとう!

 

因みに先週、がっつりインタビューもしました。乞うご期待。

 

2017年2月19日(日)

 

「両国国技館・5000人の第九コンサート」。母が歌うので観に行ってきた。その母、この日で85歳。ヨメ家族も全員揃って、上野でお祝い。よき日なり。

 

2017年2月20日(月)

 

Zepp DiverCityで『パープル・レイン』一夜限りのライヴ絶響上映。

 

年明けに同会場でストーンズ作品の2本立て絶響上映を観に行った際に予告がバンバン流れてて、「誕生日(←僕の)にパープル・レイン観るってのもいいねぇ」とヨメと盛り上がって即チケットを買ったのだった。

 

昨年になってアメリカンミュージックアウォードで最優秀サウンドトラック賞を(スターウォーズを抑えて)受賞。先頃のグラミー賞ではザ・タイムが「ジャングル・ラヴ」、ブルーノ・マーズが(プリンスになりきって)「レッツ・ゴー・クレイジー」をパフォーマンス。今週25日には舞台裏を明かした『プリンスとパープル・レイン』という本が日本発売され、6月9日には未発表音源やらなんやらもいろいろついてのリイシュー盤がいよいよ発売。という具合に、今年はちょっとしたパープル・レイン祭の様相。そんなタイミングで改めて大画面でこの作品を観ることができたのは非常によかったです。

 

DVDやらももちろん持ってるけど、大画面で集中してこの作品を観るのは、ロードショーの時以来。なので30数年ぶり。映画としての評価は極めて低かったりするし(友達にパープル・レイン大好きと言うと大抵笑われる)、昨日登壇したスガシカオさんらも初めて観た際の温度はずいぶん低かったようだが、僕は30数年前に銀座で観て大感動しましてね。しばらく余韻に浸りながら有楽町の街をウロウロしてたそのときの心情や景色もよーく覚えてる。で、何に(どこに)そんなに感動…というか感情移入したのか。昨日久々に大画面で見直して、それがハッキリわかった気がしたな。つまり、あの映画からはプリンスのあらゆる衝動(音楽に対してとか性愛に対してとか全部)が極めてピュアな状態のまま溢れ出てるんですよ。それも青臭いまま。ある意味稚拙なまま。「オレをわかってくれー」って叫んでる感じ。例えば仙八先生における本田恭章。シングルマンの頃の清志郎。最近ならシングストリートのコナーくんでもいいけど、そういう青い苛立ちやら表現衝動やらが混ざったぐちゃぐちゃなそれをキッドが全身から発してて、そこに僕は自分を重ねていたのだなと。

 

で、そうした衝動の爆発があの作品でのプリンスのパフォーマンスに凝縮されているわけで。だから、あれです。僕からすると、そりゃ最後の「パープル・レイン」から「ダイ・フォー・ユー」へと繋がっていくその場面も感動ものだけど、むしろ「今日のキッドは荒れてる」とか言われて、観客からもどん引きされる「コンピューター・ブルー」~「ダーリン・ニッキー」のパフォーマンスのほうがむしろ共振度数が高くて。もっと言っちゃうと、僕が好きなプリンスはあっちのパフォーマンスに象徴されるものであったりもするわけです。それ、例えば当時好きだった初期のオートモッドのジュネのパフォーマンスとかにも自分のなかでは繋がっているんだけど、話がめんどくさいので割愛。

 

いやぁ、それにしてもやっぱモーリス・デイの演技は最高やね。モーリス・デイとジェローム・ベントンのふたりでバディものの映画とか作られてたら面白かっただろうにね。あと、アポロニア。ロードショーで観た当時は、僕はヴァニティのガチなエロさにやられてたもんだから、アポロニアがなんか子供っぽいというか田舎のネエちゃんぽく感じられたものだったけど、久々に観たら意外とよかったな。あの当時、既に人妻だったそうだけど、そう思って観ると尚更ね、ああ、頑張ってたんだなぁと。それと、上映前にスガシカオさんが「プリンスのドSさに注目して観てほしい」と言ってたけど、それでいうならアポロニアのどMさも相当のもの。そのあたり含めて、やっぱり最高だと思いました、『パープル・レイン』。このへんのこと、機会があったらちゃんと原稿に書きたいもんですわ。