2018年5月5日(土)
ビルボードライブ東京でリロイ・ハトソン、奇跡の初来日公演(1stショー)。
72歳(来月73歳)にして、なんと若々しいこと。派手めのシャツをさらりと着こなし、赤い帽子もよくお似合い。ニコニコしながら足取り軽く、常に会場全体の様子を見ながら歌う余裕もある。一昨日同会場で観たショーケンが67歳で5つ年下なわけだけど、どう見たってショーケンのほうがおじいちゃんっぽい。
歌声がまたハリツヤあって伸びやかで。インタビューで以下のように話してたけど、なるほど、それだけのことはあるよなと思った次第。
「煙草は昔から吸わないし、食べ物はオーガニックなものだけにしている。そしてクリーンな水をたくさん飲んでいるんだ。クリーンというのは汚染物を取り除いた蒸留水のことで、ヒマラヤの塩を少し入れて飲む。何事も続けるのは根気のいることだけど、そのおかげで歌声を維持できるんだから、続けない手はないよね(笑)」
僕もヒマラヤの塩入れてクリーンな水をたくさん飲むとするか、ってなw。
それにしても数年間歌ってなかったとは思えない現役感と軽やかさ。この軽やかさこそがリロイの本質なんでしょね。歌もこう、ソウルと言えども濃厚さがない。黒々としてない。そこがかつてはナメられてた所以でもあるんだろうが、一周(いや二周か三周)まわって今はむしろステキな強みでもあるっていう。その黒々としてない歌表現と柔和な笑みや態度とがひとつになってるのね。
音はというとかなり原曲に忠実で(つまりライブ用アレンジをさほど施してなくて)。UKのバンドらしく洗練されてるとも言えるし、アシッドジャズ特有のいなたさがあるとも言える。例えばブランニューヘヴィーズとかと一緒にやるのがよさそげな感じ。因みにバンドはサイドヴォーカルや管も含んでの9人でした。
紅一点ジゼル・スミスがよかったですね。可愛らしくて華がある。そんなジゼル嬢の見せ場(リードをとってがっつり歌ってた)を作るだけじゃなく、「今度アルバム出すんだよね、なんてタイトルだっけ?」なんてふうにふって宣伝させてあげるあたりのリロイの優しさ・心の大きさがまたステキ。甘くテンダーなヴォーカルというのは、こういう人柄から生まれるものなんだなぁ。
というわけで、生きる伝説感は“いい意味で”さほど感じず。これならもしかするとわりと早くにまた来てくれんじゃね?とも思えた初リロイ公演でした。
●来日前にとったインタビューはこちら。
http://www.billboard-japan.com/special/detail/2298
●去年出て再評価のきっかけとなったアンソロジー盤と最高傑作と言われることの多い『ハトソン』のライナーもワタクシ担当してます。お求めの際はぜひホステスからの国内盤を。
