3月7日(土)

新宿ピカデリーで、『ソロモンの偽証 前篇・事件』。

原作者・宮部みゆきと監督・成島出(「八日目の蝉」「クライマーズ・ハイ」など)のガチ感に加えて、生徒たちの迫真の演技が凄い(わけても主役の藤野涼子さん、素晴らしいです)。故に想像を上回る映画としての強度で、引き込まれ、圧迫され、観終わってぐったりした。

静と動の緩急。揺れた画面のあとの表情のアップ(の怖さ)。全編に亘って凄まじく息苦しくはあるのだがしかし、中盤から映画的ダイナミズムが増していくので、興奮もする。

それにしても中学生時特有の無邪気さと冷静さと敵対心が混ぜこぜになった心情をリアルにえぐってくる作品だ。観ていてあの頃の自分の負の感情までもがよみがえってきて胸が苦しくなった。きつかったな、絶対に戻りたくないなと、そう思う。

また、日本人人質事件の直後の公開だっただけに『アメリカン・スナイパー』のテーマが重くのしかかってきたのと同じように、上村くんのあの事件の直後だっただけに尚更胸が圧迫された…というのもある。
映画の舞台は90年代だが、それであんなに陰惨なのだから、いまはどれほどのものか。

原作は未読だが、この話に救いはあるのだろうか。ああ、早く後篇が観たい。

(ひとつだけ文句を。後篇の予告、ありゃいくらなんでも観せすぎ。最近の前後篇に分けた映画上映時のあからさまな「後篇はもっとすごいから観なさいよ」的煽りにはいつもげんなりですわ)