4月24日(火)


下北沢GARDENで「fizzy voice」と題された若手ソロ歌手4組出演のイベント。


出演はKayo、北川けんいち、指田郁也、佐伯ユウスケ。


オープニング・アクトはKayo。
3年くらい前にもこのブログに書いたが、ギター弾き語りの飾りのない女性歌手で、ぶっちゃけ姉さん的なキャラがいい感じ。
小技など使わず、とにかく大きな声でハッキリ歌う。
声のでかさはもうそれだけで才能だよなと、そう思わせるのが彼女のいいところだ。
オリジナル曲に加えて、三好鉄生の「涙をふいて」なんていうオレ世代(=40代後半)にはたまらないカヴァーも。
この曲、僕は高校のときにドーナツ盤で買いましたよ(好きだったぜ、三好鉄生)。
そんなこんなで紅一点ながらもしっかり会場をあっためた。


http://kayo-web.syncl.jp/


彼女以外は全員男性歌手だったのだが、素晴らしかったのはやはり指田郁也だ。
前に書いたことの繰り返しになるが、一音一音、一言一言に想いがこもっている。
流される音、流される言葉が、演奏中、ひとつとしてない。
歌声の伸びによって景色が広がっていく。
あるいは、より奥深くに入っていく。
1曲のなかに、ピンと張り詰めた感覚からいきなり空へと舞い上がるような昂揚感に至るまでのドラマチックな移動があったりもする。


キーボード弾き語りでこれまでのシングル曲など数曲が歌われたが、なかでも「君とさよなら」は聴くたび僕はやられてしまう。昨夜もそう。
指田くんが「久しぶりに~」とつぶやくように歌うとき、切なさが波のように押し寄せて胸がつまる。


最後に歌われた新曲「花になれ」もよかった。
スタジオ録音によるその曲もいいが、ライブで歌われると(ほかの曲もそうだが)また違った景色が立ち現れる。
「花になれ」は録音ブツとライブで特に違った聴こえ方をした1曲で、もちろんそれはいろんな音が入った録音ブツと生の弾き語りという実質的な違いでもあるだろうけど、何かそれだけではない気もする。
ひとりだけで演奏して歌うときには、より歌の原風景というか、元となる感情(書いたときの気持ち)がそのまま現れ、だからより刺さるのだろう。
メロディ自体にドラマ性がある曲なので、いつかオーケストラをバックに歌われるのも聴いてみたいところだ。


いやぁ、いいわ、指田くん。
ホント、力ある。
世間が振り向くのも時間の問題で、そう遠くないうちにホールでワンマンやってる姿が容易に目に浮かぶな。


↓6月発売の3rdシングル「花になれ」

http://www.youtube.com/watch?v=VsKCYwTkWjY