『冷たい熱帯魚』もそうだったが、今回も観終わって、どっと疲れた。
園子温監督の映画は、観終わると、どっと疲れる。
それだけパワフルな映画だということだ。


『恋の罪』。
まずは、神楽坂恵、天晴れ!
文字通りの体当たり演技。
なんとまあ脱ぎっぷりのいいことよ。
その心意気には惚れ惚れした。


けれどもあれだけ脱ぎっぷりがいいとなると、
むしろセックスのシーンがいやらしく感じられなくもなるというもので。
なんだか運動会ちっく。
それよりソーセージ売ってるシーンのほうがエロく感じられたところではあったが。


一方、水野美紀の使い方はどうも煮え切らない。
今までからすればあれでも大胆演技ということになるのだろうが、この作品にあっては冒頭のあれなどちょっとしたサービス程度のもの。
始めから心に隙のある女として設定せず、黒子として徹底させるか、
逆に神楽坂恵と冨樫真のくんずほぐれつ状態にどっぷり巻き込まれて“ちゃんと”堕ちていく様を描くか、
そのどちらかに振ったほうが話がしまった気がするのだが。


迫力に押されるままに約2時間半を観通しはするのだが、
観終わって思うに、動機付けにしろ女性観にしろ、やけに通俗的で古臭い。
無性に何かがしたい、だからああいう行動に…っていうのもアレだし、
決着の付け方もどさくさ感が否めない。
パワーで押しきろうとしているが、女性心理の動きの描き方が浅く、だからあとに残るものもない。


園監督、恐らく根本的にはそんなにいやらしくない人なのだろうな。


あと、旦那のアレも、けっこう早くにオチ(?)が読めちゃったし。
事件そのものは解明されたようでいてなんだかいろいろ意味不明だったし(何ゆえ死体をバラバラにしてマネキンと組み合わせた上に首を吊る?)。


うーむ、やはり『冷たい熱帯魚』は見事な出来だったなと、

改めてそう思えてくる映画だった。


あ、アンジャッシュ・児嶋がよかったです。
あの負のオーラは天性のものか。
なかなかのヤバさであったな。




↓『恋の罪』公式サイト

http://www.koi-tumi.com/index.html