2月24日(水)
南青山・ブルーノート東京で、ロイ・ハーグローヴ・クインテット (1stショー)。
前回来日時からわずか8ヵ月での来日。
(因みに前回公演ではラファエル・サディークが飛び入り参加した日もあったとか)
ブルーノート東京のウェブを参照すると、メンバーは以下の通り。
ロイ・ハーグローヴ(トランペット)
ジャスティン・ロビンソン(サックス)
ジョエル・ホルムス(ピアノ)
アミーン・サリーム(ベース)
モンテス・コールマン(ドラムス)
基本的に2008年発表作『イヤーフード』のメンバーだ。
それぞれの引き出しが実に広い。
みなが何気ない表情でサラっと、しかしとてつもないプレイを繰り出し、音と音とを重ね合わせていく。
ときに弾ませ、ときに抑えて、音の持つ色を際立たせる。
まさしく緩急自在。
その緩急が艶にも繋がっていく。
主役はもちろんハーグローヴだが、しかしここでは出すぎない。
ミュージカル・ディレクター的なスタンスを含んだ控え目な態度でステージ袖に引き、ほかメンバーたちのプレイを見守る場面も少なくない。
だからこそ彼の吹奏時の音の膨らみが尚更際立って伝わってもくる。
そんなハーグローヴは身のこなしもいちいちカッコよく、音楽的だ。
歩き姿にもリズムがあるように映る。
また今回、ある意味ハーグローヴ以上にと言ってもいいくらい引き立つプレイをしていたのが、ドレッドヘアのピアニスト、ジョエル・ホルムス。
リズミカルなタッチもいいが、スロー曲の際の繊細なタッチも印象的だった。
ドラムのモンテス・コールマンの叩きっぷりも目と耳に焼きついた。
ソロでもグルーヴがあり、こういう書き方もなんだが、あの感じはやはり白人ミュージシャンには出し難いものだよなと思ったりも。
伝統への敬意を持ちつつ、はみ出そうとする意志も持ち、しかも洗練されている。
総じて、気品とやんちゃさ(不良性)がいい塩梅で混ざり合い、贅沢な気持ちになれたライヴだった。
観ながら僕はなんとなく、スパイク・リーの『モ・ベター・ブルース』を久々に観返したくなったりもした。
わかるでしょ? その感じ…。
↓ブルーノート東京のウェブサイトから。
http://www.bluenote.co.jp/jp/artist/roy-hargrove/
↓こちら、マイスペ。
http://www.myspace.com/RoyHargrove
↓本編最後にこれが聴けてゴキゲンでした!
http://www.youtube.com/watch?v=8KNbrQTvUSk
