2月9日(火)
南青山・ブルーノート東京で、ブッカー・T (2ndショー)。
昨年のフジロック以来、半年ちょいぶりの日本公演だ。
フジロックのブッカー・Tは、けっこう賛否が分かれたようだったが、僕的にはかなりよかった。
グリーンでキヨシローのトリビュートを観て泣いて(そこにもブッカー・Tは参加してましたね。あとスティーヴ・クロッパーも)、その後、ヘヴンでファンキー・ミーターズを観て、その途中からオレンジコートのブッカー・Tへと移動。
ブッカー・Tとバンドの演奏が1曲終わって静かになるたびに、まだヘヴンでやってたミーターズの音が風に乗って聴こえてきたりもして、こりゃあなんて贅沢な時間なんだと思ったものだった。
僕のなかでは、グリーンのキヨシロー・トリビュートからオレンジのブッカー・Tまでがセットとなり、あの夏の思い出として胸のなかにある。
ブッカー・Tのハモンドは、そうやってちょっとロマンティック気味に自分にとってのそのシーンを思い出させる音でもあるのだ。
さて、今回の単独公演。
バンドがやはりドライブ・バイ・トラッカーズじゃないのがちょい残念だが、でも今のバンドは今のバンドで僕はまあまあ気に入っている。
ギターが荒い、あれじゃブラック・ロックだろ、音がでかすぎだし弾きすぎだ、デリケートさがない、といった声も聞かれるが、ああいうギターがそばで鳴ってようが自分は自分の持ち味のまま何も変えることなく弾く……っていうブッカー・Tの大人な態度が際立ちもするし、今回落ち着いて観てたらギタリストはギタリストでけっこう押し引きをわきまえてプレイしてたのがよくわかったりもした。
演奏曲は、ほぼフジロックのそれに近い形。
前半は最新作『ポテト・ホール』から数曲やり、途中オーティスらの曲をやり、後半はMG'sのヒット曲・代表曲で沸かせる…といった流れだ。
ど頭、『ポテト・ホール』からガツンとくるロック曲「Pound It Out 」を景気づけっぽくかまして、僕はその時点で大いに盛り上がる。
さらに同作から続けて2~3曲やったあとぐらいで、意外に早く「Green Onion」!
始めはロックっぽい音に戸惑っていたようだった隣の席の男性も、ここでわかりやすく身を乗り出してたのが面白かった。
そのあとはブッカー・T、オルガンを離れてギターを持ちつつステージ中央へ。
「ドック・オブ・ザ・ベイ」「エイント・ノー・サンシャイン」「ホールド・オン」といった曲を、ギターを弾いて歌ったのだが、その歌もギターも、なんというか優しいタッチ。
人としての温かみが伝わってきた。
そういえば去年のフジでは、ブッカー・Tはオーティスの「ドック・オブ・ザ・ベイ」を2回歌った。
グリーンのキヨシロー・トリビュートのステージと、オレンジの自分のステージで、だ。
2回とも、キヨシローが大好きだった歌だと言って演奏した。
今回はキヨシローのことには触れなかったけど、僕はもう勝手にそういう思いを受け取っていた。
(因みにレジのところにキヨシローの写真が額に入って置かれてあったな)
ところでブッカー・Tは、1曲1曲歌う前に必ず「これは何年の曲で…」とその曲の誕生年とタイトルを言ってから演奏を始める。
その律義さが、なんか、いい。
あと、『ポテト・ホール』からの曲をやる前にはグラミー受賞(ベスト・ポップ・インストゥルメンタル・アルバム)について度々触れていた。
嬉しかったんだろね。
オルガンの前に戻り、「Soul Limbo」あたりからは往年の名曲も続けて演奏。
特に本編ラストの「Time Is Tight」は、フジのとき同様、ああ、この時間がず~っと続いてほしい~とか思って幸せに浸りながら聴き入っちゃった。
で、アンコールはまた『ポテト・ホール』から、アウトキャストの「Hey Ya」でパーティっぽく。
わしゃ大いに満足しましたよ。
またフジとか朝霧とかに、今度はドライブ・バイ・トラッカーズと来てくれないかしらん。
そういえば、1月にNHK-BSで放送された番組「MASTER TAPE~荒井由実“ひこうき雲”の秘密を探る」のなかに、細野さんが自分の部屋かなんかで話してるシーンがあったけど、そのとき、このジャケが飾ってあったね。
