KUMAMIのライヴについて、しばらくブログに書いていなかった。


前回書いたのは、昨年5月24日に渋谷・7th Floorで行なわれた「僕と三つの夜」の第2夜「ギターとの夜」。
それ以降、去年はあと3回観に行ったが、忙しかったりなんだりで書きそびれていた。

時間が経ってしまったので今更詳しくは書かないが、記憶を辿りながら印象に残っていることのみ簡単にここに書き留めておこう。




2009年6月27日(土)

渋谷・7th Floor


マンスリー・ライヴ「僕と三つの夜」、その第3夜「ドラムとの夜」。


第1夜がチェロ(五十嵐あさかさん)、第2夜がギター(黒田晃年さん)と、回ごとに異なる楽器(奏者)を迎えて行なわれた実験色の濃いライヴ・シリーズの最終夜。
ゲストはドラマーの矢野智明くん……という事前告知だったが、矢野くんだけじゃなく、ベースのなかむらしょうこちゃん(踊り場ソウル)、チェロの五十嵐さん、ギターの黒田さんも出演。
このシリーズの出演者が全員揃った、3夜の集大成的ライヴとなった。


ドラムとピアノという異色の組み合わせがいかなる化学反応を起こすかに期待して観に行っただけに、始めは「ありゃ、ガチンコじゃないんだ」という感を持ったが、曲によっていろんな楽器(奏者)が加わったり退いたりして進んでいくこの形も、結果的にKUMAMIのキャパの大きさが窺えて興味深いものとなった。


特にギター、チェロ、ピアノという編成による「bridge」を聴いてて、いいなと思ったことを覚えている。


またこの日はKUMAMI自身、3夜のなかでもっとも楽しそうにステージを進めていて、そのハッピー・モードが客席にも伝播していったという印象がある。
仲のいいミュージシャンたちを一同に集めてライヴできることが嬉しかったのだろう、きっと。


そしてこの日を境に(少なくとも僕が観ることのできたライヴでは)、KUMAMIのライヴ全体のトーンが変化した、と僕は思っている。
内省的なトーンの個の表現に重きを置くよりも、仲間たちと楽しみながらアレンジも作り上げていく明るいトーンのほうが前に出るようになった。



2009年8月11日(火)

下北沢・mona records。


(確か)3組出演のイベントのトップバッター。

ソロでユニークなアレンジの「Vital」(←印象的だった!)を聴かせたあと、ベース(しょうこちゃん)、ドラム(矢野くん)とのバンド・スタイルで数曲。
後半は、言った数だけ観客に手を叩かせるといったコミュニケーションの方法も取り入れ、明るく盛り上げる感じで進めていた。



2009年10月15日(木)

代官山・晴れたら空に豆まいて。


この日も3~4組出演のイベントのトップバッター。

ピアノ弾き語りで2曲歌ったあと、バンドが加わって明るく賑やかなステージに。


この日はベース、ドラムに加え、ギター(&コーラス)、フルート(&コーラス)も入った5人編成。
「カラーセラピスト」以降は少なくとも僕がこれまで観たKUMAMIのライヴのなかでもっともアッパーなモードだったかと思う。

ざっくり言うと、明るくダンサブルな曲でみんなで一緒に盛り上がろうといったコンセプトだ。


が、正直に書くと、このような編成~アレンジでは、楽しさ・明るさはあっても、KUMAMIの表現の核心とかオリジナリティといったものが少々薄まって伝わってしまうんじゃないかという危惧を僕はおぼえたりもした。
KUMAMIだけにしかできない表現のあり方ではない気がしたのだ。


バンドでやる前に弾き語りでやった新曲「かえらない日々」がこの日抜きんでて心を打つものだったことも、そう感じてしまった理由のひとつ。
「かえらない日々」は間違いなくこの日のハイライトであり、心にひっかき傷を残した曲であり、これこそがKUMAMIの表現の核心だと僕は思ったからだ。
(それぐらい「かえらない日々」は素晴らしい!)


ただ、長い目で捉えるならば、この先どっかのタイミングでKUMAMI(とレコード会社)が攻めの展開にでたときに、ああいう明るく躍らせる系の音表現も持ち味のひとつとして磨いておくのはいいことなのだろう、とか思ったりもした。
例えば2時間とかの尺の長いライヴだったら、ああいうダンサブルなモードがひとつのパートとして加わることによって抑揚もつくだろうし、エンターテイメント性も強まるだろうし。
KUMAMIのことだ、きっとそんなふうに先の先のことまで考えていろいろ試してるってところもあるんだろうけどね。



さて、こうした印象を経て、僕的には約3か月ぶりに観に行くことができたのが先週のKUMAMIのライヴ。


1月27日(水)
恵比寿・天窓switch。


僕は初めて行ったハコだが、アットホームでなかなかいい雰囲気。
この日も3組出演のイベントの、KUMAMIはトップバッターだ。


ドラムの矢野くん、ベースのしょうこちゃんとのトリオ編成。

結論から書くと、少なくとも僕が観ることのできた最近の彼のライヴのなかでは、もっともバランスがとれていて、よかった。


バランスというのは……まず、音のバランス。
ドラムもベースも、あくまでも主役の歌とピアノを引き立てるように鳴っていた。
よって、これまでよりも親密な音になっていた。
ここにきて、この3人での音というのがだいぶ見えてきたのだろう。


それから構成のバランス。
「カラーセラピスト」やラストの新曲「Mr.Lonely」のようにダンサブルなモードの曲もやりつつ、しかし、山場となるいい場面ではバラード新曲「優しい背中」をやり、その曲の存在感の大きさも手伝って、楽しい感じと浸れる感じのバランスがいい塩梅になっていた。


楽しく明るいモードのなかにも、しっかりと自分の核となる表現を際立たせていた。
そこがよかった。


とにもかくにも、できたてホヤホヤで初披露となった新曲「優しい背中」が抜群に素晴らしかった。
初披露という緊張感もいいほうに働いたようで、とりわけKUMAMIのピアノ演奏がグッと響いた。
このとき、明らかに会場の空気が変わっていた。


それにしても、いい曲を書くソングライターだよなぁと改めて思う。
「かえらない日々」にしてもこの「優しい背中」にしても、平易な言葉で書かれている上、(だからこそ)聴いた人みんなの心の深いところに響くものになっている。
普遍的なのだ。


だから、KUMAMIのこういう曲が、例えばいいテレビドラマや映画の主題歌になったなら、たちまち世の中に広まっていくだろう。
それはもう、絶対に間違いないことだ。
いいはまり方さえすれば、数百万人の心を揺さぶる、それぐらいのものなのだ。
(デビュー前の宇多田ヒカルの曲を聴き、あるいはデビュー前のアンジェラ・アキの曲を聴き、これは遅かれ早かれ間違いなく何百万人の人の心を揺さぶることになると確信した僕がそう思ってるんだから、確かです!!)


なのに、何をのんびりしてるんだレコード会社は……というもどかしい思いがぶっちゃけあったりするんだが、まあ、何事もタイミングっていうものがあるんだろうから……。んんん。


とにかく、名曲は確実に誕生している。
今年はそれが最良の形で音盤化されることを、僕はとぉっても期待してます。



http://www.kumami.info/





これまでのKUMAMIのライヴ記事はこちらから。


http://ameblo.jp/junjunpa/entry-10268329818.html


http://ameblo.jp/junjunpa/entry-10246451730.html


http://ameblo.jp/junjunpa/entry-10242364532.html


http://ameblo.jp/junjunpa/entry-10197729740.html


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