12月7日(月)
渋谷・Oイーストで、ラウル・ミドン。
東京は2日間の公演だったようだが、この日の入りはもうひとつ。
10月に代官山UNITであったショーケース・ライヴは身動きとれないほどギュウ詰めだったのに。
ってことはあれか、業界人気が高いわりに一般への浸透度はまだまだなのか。
いや、過去何度かの日本公演はもっとしっかり満杯だったから、逆に注目度が低くなり始めているのか。
確かに新作『シンセシス』は、まあ地味っちゃ地味なアルバムで、「ライヴを観たくなるわ~!」となるような仕上がりではなかったけれど。
うーむ。
今回もラウルひとりだけによる演奏。
超絶テクでギターを弾きながら歌うだけでなく、得意のマウストランペット、さらにはボンゴも叩いて歌う。
右手でボンゴ叩きつつ左手でギターのハンマリングってな技が凄い。
音の響きも極めていい。
この会場の音響がそもそもいいってことなのか、僕がフロアのど真ん中に陣取れたからなのか、何しろUNITのときより数倍いい音に包まれる感覚が得られた。
というわけで、演奏自体は文句なし。
ただ、今回はラウルの声がときどき音から外れる場面があり、今までそんなふうに思ったことがなかっただけに、ちょっと気になった。
ツアーとかで喉が疲れてたりするのかしらん。
新作の曲をタップリと……っていうライヴかと予想していたら意外とそうでもなく、1作目・2作目の曲もけっこう混ぜられていた。
逆に3rdの収録曲で今回はやらなかった曲もけっこうあって、「あの曲、聴きたかったのにぃ~」ってなところも少々。
観客の反応はというと、新作からの曲に対してより、過去の2作の曲のときのほうが断然いい。
とりわけ、やっぱり最も沸いたのが1stからの「ステイト・オブ・マインド」。
そうなのだ、やっぱり一番盛り上がるのはこれなのだ。
それってどうなんでしょ。
なんか、この状態を肌で感じて思うんだけど、やっぱりあの頃のラウルのほうが(あの頃の楽曲のほうが)スリルとか躍動感があったのは間違いなくて、いい意味でならいいんだけど、よくない意味でも落ち着いちゃってきたなぁという印象が否めなかったりもするのだな。
なんか正直なところ、僕的には前に観たときのような高揚がちょっと得にくくなってるところはある。
過去数回観てきて、要するにこの、ひとりだけでやり通すスタイルに慣れてしまったところがあるのだ。
中盤あたりから、ああ、このへんでここに演奏者が何人か加わったらもっと膨らむのになぁ、そしたらもっとガツンとくるのになぁ、なんて思いがよぎっちゃってよぎっちゃって。
ラウルはこの先もずっと、バンドにしたり共演者を招いたりすることなく、ひとりだけでやり通すのだろうか。
それは信念なのかなんなのかわからないけど、ちょっと勿体ない感じもする。
もう3枚も出したんだし、そろそろバンド編成にするなどしてライヴのあり方を変えてみてもいいんじゃないか。
そう彼に言いたくなってる自分がいる。
