10月13日(火)
渋谷・duo music exchangeで、ジョシュア・ジェイムス、エミー・ザ・グレイト。
このシンガー・ソングライターふた組は、どちらも朝霧ジャムに出ていて、僕も朝霧で観よう……と思っていたのだが。
前の前の記事で書いた通り、このふた組が出た朝霧の二日目は、僕は午前中からおもいっきり酔っ払いに。
かろうじてジョシュアの声を遠くからボワ~ンと聴いた程度だったので、これじゃいかんと改めてduoに観に行くことにした。
始めに香港生まれ・ロンドン育ちの日系ハーフ女性、エミー・ザ・グレイト。
生足がまぶしい。
CDはタワーで軽く試聴した程度で、ちゃんと聴かずに観に行ったんだが、んんん。
ヴォーカルがさほど特徴的というわけでもなく、メロディも悪くはないけどハッとさせられるものがあるわけではない。
そして、若いコばかりのバンドも彼女(←ギターを弾く)も、演奏がそんなにうまくない。
厳しい書き方すると、アマチュアっぽい。
たぶん歌詞をちゃんと読みながら何度も繰り返してCDを聴けば魅力も伝わってくるんだろうけど、ライヴだけ観た限りではズバっと響くものはないかなぁ。
好きなタイプではあるはずだし、世界観としては惹かれるものもあるんだけど……。
http://www.myspace.com/emmythegreat
対して、メイン・アクトのジョシュア・ジェイムスの惹きつける力たるや凄かった。
歌声そのもので、聴く者の魂を鷲掴みにする感じ。
ネブラスカ州リンカーン出身のシンガー・ソングライター。
僕は前にタワーのインストア・ライヴを観に行き、そこでのほぼ弾き語り(サポートでギタリストがひとりいたことはいたが)のパフォーマンスでもこの青年の歌ヂカラに惚れ惚れしたものだが、今回のバンド・セットはそれとも比較にならないほど強力なものだった。
あのときの10倍は凄かった。
正直、ここまでとは思ってなかったぐらいだ。
楽曲の力ももちろんあるんだが、とにかく何よりも歌唱の力。
ジョシュアはそれに尽きると思う。
ひたむきで、言葉にすると陳腐だが、本当に“魂で歌っている”ことがビシビシ伝わってくるのだ。
それはもう、痛いほどに。
身を切り刻んで、歌に託さないと生きてはいけないんじゃないかというほどに。
だから前半の、ギタリストとふたりで弾き語りに近い感じで歌ってるときから心が揺さぶられてしょうがなかったんだが、これがドラムやベースの加わったバンド・セットになると、その増幅力は数倍にもなる。
ジョシュアもただ立って歌ってるだけではなく、全身が大きく揺れたり、しゃがみ込んだりと、カラダまるごとの叫びというふうになってくる。
レイ・ラモンターニュ級……なんて書くとちと大袈裟かもしれないけど、でもどこかレイにも通じる絶対的な孤独感とか哀感とか荒々しさと静けさのバランスとか、そういうものがあるように思えたな。
基本、フォーク~ブルーズだが、バンドになるとロックの成分も意外と濃くなり、ラストはドアーズのカヴァーなんかもやって、そのあたりに新たな発見もあり。
アンコールでは、本当に日本という国が好きになったし感謝してるみたいなことを気持ちを込めて言ったりも。
ああ、今回は叶わなかったけど、いつか必ずインタビューしてみたいと思わせる男よ。
やっぱ朝霧でも前のほうでしっかり観るべきだったと、ちと後悔……。
http://www.myspace.com/joshuajamesmusic
↓Vibeに載ってたインタビューが、とても興味深いもので読みごたえもあったので、それも貼っときます。
http://www.vibe-net.com/musicinfo/interview/Joshua%20James.html

