先週金曜にようやく仕事の大山を越え、忙しかった反動で金・土・日・月と4連チャンで呑む。
今週はまだ呑み日が続く。
カラダはダルくなるがやっぱり楽しい。
締め切りに追われて引き籠ってる日が長く続いた夏を取り戻さんとするかのよう。
で、この秋は「友達づきあい強化」シーズンとすることにした。
夏はことごとく誘いを断り、または行こうと言いつつドタキャンせざるをえない状況も何度かあり、すっかりつきあいの悪い男になっていたのでね。


さて、このブログ。
書いておきたいことが溜まってるんだが、どっから手をつけようかと迷いつつ……とりあえず先週末から辿ってって、追いついたら遡ろう。



9月12日(土)


仕事の山を乗り越えた開放感もあり、昼から街ブラ。


新宿の某ショップでデニムを試着すると、今までのサイズがゆるゆる。
また1サイズ細くなって20代の頃と同サイズになってしまった……。


その後、「ビートルズのボックス、買っちゃおっかなー」くらいのユルいノリでタワーに行くと……なんと完売!
モノのほうは即完だったと聞いてたが、ステレオの方も品切れとは…。


買えないとわかると欲しくなる。


で、渋谷で用があったので、ついでに渋谷のタワーものぞいてみる。
やはり品切れ。
予約が必要とのことで、聞けばモノのボックスも少量の再入荷があり、今なら受け付けるという。

自分はモノを聴きたいのかステレオを聴きたいのか、たいして考えてもいなかったのだが、予約の場所で即決を迫られ、なんとなく手に入りづらいほうを買っといたほうがいいのかなというファンの方に怒られそうな理由から結局モノ・ボックスを予約。
なんか主体性のないまま世間の勢いに呑まれる形で頼んでしまった。


それにしても。
タワーは(…いや、ほかの店もそうなんだろうけど)、まさにお祭りだった。
ビートルズ祭り。
1階のほとんどの面積をビートルズの商品群(CDのほかに書籍やら雑誌やらグッズやら)が占め、ビートルズ専用試聴機がいくつも並び、ビートルズのBGがずっとかかり……一体、今は何年なんだっていう。


「怒るくらいなら泣いてやる」


タワーは人がいっぱいだった。ビックリするくらい混んでいた。
しかも普段タワーにあまり来てなさそうな中高年の方々で大賑わい。
店員さんに箱の中身についていろいろ質問している人も多い。


「ビートルズがとてつもなく売れている」「普段CDを買わない層の人たちが買っている」とニュースなどで見聞きしてはいたものの、その場に来て状況を目の当たりにすると、さすがにこりゃ本当に凄いことだなぁ、何十年に一度の大型台風なんだなぁと驚かざるをえない。
こりゃとんでもない経済効果やな。


ボックスを予約してしまったぐらいだから僕もこの状況に乗せられてはいるわけだが、その反面、恐らくビートルズを買うために何年か振りにCD屋を訪れたのであろう雰囲気を醸し出してる方々を見ながら、「ビートルズ以外にも、いい音楽はたくさんありまっせ」と言いたい気持ちがちょっと首をもたげもする。


こうしてビートルズを買うためにタワーに来た人が、ついでにもう一枚、何か最近のいい洋楽を買って帰れば市場は変わるのに…とか思いつつ、でもその「最近のいい洋楽もう一枚」が何なのか見つけるのが難しいんだろうなぁ、じゃあ僕だったら何を勧めるんだ、ビートルズよりこっちのほうがいいと胸張って言える商品はなんなのかと考えると……出口が見えなくなって考えるのをやめた。


因みに世間がビートルズで盛り上がってる中、僕はといえばこの前買い揃えた70年代以降のストーンズのリマスターをずっと聴き続けてて、まだいろいろと再発見しながら「ひゃ~、最高だぜ!」と興奮してるところ。
けどあれやね、世間でビートルズが盛り上がるのをなんとなく「あっそ」ってな目で見てストーンズを聴いてるっていうその感じは昔っからのものであって、いつになってもそれが逆転することはないねんな。


そんなところから思い出すのは高2のときの話。
クラスにO塚って男がいて、そいつと休み時間に話していたときのこと。
僕がストーンズが好きだと言うと、ビートルズ好きだったO塚はこうのたまった。
「ストーンズって同じような曲ばっかりで、いい曲がないじゃん。でもビートルズはイエスタデイとかヘイ・ジュードとかロング・アンド・ワインディング・ロードとかいい曲がいっぱいある。だから比べものにならない」
首絞めたろかと思いましたが、そういうふうにしか感じられない人間に何をどう説明しても無駄だし、優等生だったそいつの話を聞きながら案外これが世間一般の捉え方なんだとそのときわかり……。


あれから数十年。
時代とか世間の価値観って変わってるようでそんなに変わってないんだなとか思ったりもした休日でした。



ザ・ビートルズ・モノ・ボックス(BOX SET)【初回生産限定盤】
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↑わぁー、もうこんな値段になってるぅー!



それにしても……結局、この底なしのCD不況に歯止めをかけたのはマイケルとビートルズだったってわけで、それっていいことなんだろうけどなんとも複雑な気持ちになることではありますわなぁー。