マイケルの訃報の影に隠れてしまったような印象があるが……そして実際僕自身もまずマイケルのほうに気持ちがいってしまっていたのは確かだが、同日のファラ・フォーセットの訃報もやはりショックだった。


若い頃って、好きな歌手とかタレントのポスターを部屋にベタベタ貼りたくなるでしょ?
僕も中・高生の頃、いろいろ好きなアーティストや映画のポスターをベタベタ部屋に貼ってたものだったけど。
思えば貼ってたのは歌手にしても俳優にしても男性ばかり(ミック・ジャガーとかボブ・マーリィとかロバート・デニーロとかアル・パチーノとか)。
女性歌手とか女優のポスターというものを貼ったことは、1度しかなかったものでした。


でも、そう、1度だけあったのだ。
それがファラ・フォーセット。
膝を抱えるような感じのポーズで、あの白い歯を見せた太陽のようなスマイル。
当時住んでいた石神井のアパートの部屋は、ファラの笑顔によって明るさが保たれていたわけだ。


ファラ(そうだよ、僕たちは彼女をファラって普通に呼んでたものだよ)にやられた男は当時本当に多くて、僕のクラスにも友達4人くらいがファラ好きで、ファラの話をよくしてた。


「チャーリーズ・エンジェル」を観ていた理由は、つまりファラを観ていたかったからだった(いや、ケイト・ジャクソンも悪くなかったけど)。
だから、ファラが出なくなったら観なくなった。


『シャレード'79』は銀座のシネマ1で、公開してすぐに観に行った。
わりと地味な映画だったが、意外に好きだった。


『サンバーン』が公開されるときは、初めて映画雑誌というものを買った。
「ロードショー」と「スクリーン」だ。
『サンバーン』の写真がたくさん載っていたからで、銀色のボディスーツを着たファラが眩しかった。
どっちかには折り込みでそのファラのポスターも付いていて、それも部屋に貼った。
下敷き(透明のクリアケース)にも『サンバーン』のファラのグラビアを入れていた。

映画は、これは確か日比谷映画だったかで観た。


このあたりが続いた1979年がファラ熱のピークだったが、80年公開の『スペース・サタン』も確か公開初日に銀座に観に行った。
これはなんたってあれですよ、ファラのヌード・シーンがあるってんでね、完全にそれ目的で行ったですよ。
B級のSF映画で酷評されてたものだったけど、まあ、よしとしたもんでした。


そんな感じで映画においては作品にいまひとつ恵まれなかったこともあり、世の中的にも僕的にもファラ熱はその2年弱くらいで冷めていくわけだけど、でも、一時的にせよあの熱は凄まじかった。
恐らく、ここで書いたこととまったく同じ行動パターンをとったっていう今40代半ば前後の男が、世の中にはけっこうたくさんいるはずですよ。


新聞の訃報記事によると、当時のファラの水着姿のポスターは1200万枚の売り上げを記録したのだとか。
1200万枚って!!!
マイケルの『スリラー』の売り上げ枚数も破格だけど、ファラの水着ポスターのこの数字も破格。


このところ青春時代のカケラがどんどん奪われていくようでさびしいです。



「怒るくらいなら泣いてやる」





「あく~じょは永遠の~、おと~この憧れさ~」。あったね~。

http://www.youtube.com/watch?v=3O1kuoM5Pdo


http://www.youtube.com/watch?v=ZfelAYjBvBc