2月25日(水)
代官山・UNITで、リリー・アレン。
My Spaceが主催する「SECRET SHOWS JAPAN」というシリーズの一貫で行なわれたリリー・アレンのショー。
そういえば彼女はマイスペから有名になったアーティストの代表的存在でもあったっけ。
因みにリリーのシークレット・ショーは、ニューヨークとロンドンでも行なわれるそうな。
まずは2月にメジャーでアルバムを出した日本人フィメール・ラッパー、COMA-CHI。
渋谷スクランブル交差点の巨大広告を始め宣伝も大々的になされ、雑誌記事の評価も概ね高かったので、期待して観たのだけど……。
う~ん。
さて、ブレイクをはさんで登場したリリー・アレン。
白のカットソーに黒のレザー・ベストで、ケミカル(また流行るんでしょ?)のデニムのホットパンツ姿。
前より小顔になった印象ね。
かわいくなったんじゃないでしょうか。
バックはギター、ベース、ドラム、キーボードで、大人の男性ミュージシャンたち。
前回はホーンが入っていたが、今回はタイトにまとめたかったのだろう。
ただ、それぞれの腕は確かにあるのだが、まだリリー含めてのバンドの音としてはかたまってない感じで、歌がズレたりする場面もあったことはあった。
まあ、ツアー前の肩慣らし的な意味もあったのだろうから、これからツアーが始まったらどんどんよくなりそう。
この日歌われたのは完全に出たばかりの新作の曲が主体。
その新作、僕の印象としては、デビュー作のような引っ掛かりがあまりなくなって、洗練された分、耳触りがよくスッと流れてく感じに思えていた。
ほどよくエレクトロの風味を入れた音が、このコには合ってるのかどうか。
例えば、もし僕が好きなようにできたなら、ラヴァーズ・ロックやスカを彼女流にアップデートさせたような音で1枚作らせるな、なんてことを考えたりもしつつ最初は聴いてた。
けど、この日のショーを観たら、彼女が新作でやりたかったことがパッと見えた気がしたな。
ちょっと意外だったんだが、新作の曲はどれも思ってたよりずっとライヴ映えするものだったのだ。
それはもう、はなからライヴで歌うことを意識して作ってたんじゃないかと思えるほど。
視界が開けたようでした。
カントリー・タッチがあったりミュージカル・タッチがあったりといった曲のバラエティがそのままショーの面白さにも繋がるし、盤では薄く敷かれてたエレクトロもライヴとなるとそこに高揚が生まれる可能性がある(まだそこまではいってなかったが、ツアーが始まってそこの焦点が定まっていけば、あのシングル曲なんかももっと高揚を伴うものになるはず、絶対)。
それにしてもリリーは楽しそうに終始笑顔で歌ってた。
1stのときのリキッドルームのライヴもそうだったけど、今回もまた終盤ではステージ横にいたスタッフに「あれ、もってきて!」なんて感じで催促してもらった煙草をおいしそうにスパスパやってたし。
ビールもビンのまま飲みつつだし。
「ファック・ユー」(←曲のタイトルです)では、中指立てた両手を高くあげながら ファッキュー、ファック・ベリ・ベリ・マッチ~~ ってニコニコしながら歌ってるし。
まったく、このコは…(笑)
6月には正規の単独来日公演もあるそうだが、(ありがちな期待煽りの意味ではなく)この日のショーの数倍ダイナミズムを感じさせてくれるものになるだろうことは間違いない。
期待していいと思いますよ。
