1月14日(水)


南青山・CAYで、ヘイリー・セールズとマット・グランディ。


サーフロック・インターナショナルからデビュー作をリリースした2アーティスト出演のショーケース・ライヴ。


まずはマット・グランディ。
彼はドノヴァン・フランケンレイター・バンドのベーシストだ(ドノヴァンとはもう7年も一緒にツアーをしているそうな)。

14日にソロ・デビュー作『ファブリック・アンド・フォグ』が出たばかり。
で、そこからの曲を生ギター弾きながら、静かなタッチで歌う。


サポートマン気質なのか、笑顔を見せることもなく、淡々と進めていく。
MCらしいMCもなく、言葉にするのは曲タイトルぐらい。


スタイルとしてはメロウなフォーク。
何度か聴けばじんわり沁みてくるいい曲が多いのだろうが、ライヴで一回聴いてガツンとくる種類の音楽ではないので、まだなんとも言い難い。
真面目な人なんだろなということはわかったが。


Fablic and Fog/マット・グランディ



続いてはこの日の主役、ヘイリー・セールズ。
去年からデビュー作の輸入盤がけっこう売れていて、僕もその段階で気に入って聴いていたのだが、その日本盤『サンシード』がやはり14日に発売になったところ(ライナー、書かせていただきました!)。


ヘイリーは米・ワシントンDC生まれで、あちこち引っ越しを経て16歳からカナダのバンクーバー島に住んでいる現在22歳のシンガー・ソングライター。
背景が面白く、父親はヒッピーでギタリスト。ジャニス・ジョプリンの友達だったり、グレイトフル・デッドに曲提供したり、ラモーンズとプレイしたりしていたそうな。
で、現在はバンクーバー島でブルーベリー農場を営みつつ、たまにヘイリーのバンドに参加してもいるとのこと。
広大なブルーベリー農場(ヘイリーも農場仕事を手伝っている)の真ん中にはその父親が建てたスタジオがあり、そこで彼女はデビュー盤を制作。まさにオーガニック!!


音楽性はジャック・ジョンソンふうの所謂サーフ・ミュージック的ノリを持ったもの……が表に出はするが、アルバムにはけっこう真正面からのレゲエを始め、ジャズっぽい曲やボサノヴァ曲なんかもあって、思いのほか多彩。
個人的には、いかにもサーフ・ミュージックふうのものより、やや内省的なスロー曲やボサノヴァ曲などにおけるシンガー・ソングライター表現に実はグッときていた。


で、この日のライヴは彼女がギターを弾いて歌い、ベーシストとドラマーがサポート。
翌日インタビューして訊いたところによると、今は3つのスタイルでライヴをやっていて、ひとつはこの日のトリオ編成。ひとつはそこに父親のギターを加えた4人編成。もうひとつは弾き語りだそうな。


ギターとピアノはけっこう昔っからやってたそうで、なるほどギターの腕前はなかなかのもの。
ヴォーカルも、CDで聴くより強く響いてきた。
業界関係者らが多く集まるショーケースなので決してダイレクトな反応は得られないものの、彼女は終始笑顔で朗らかに演奏。
新曲も披露しながら約1時間、やれる曲は全部やるといった感じで日本初ステージを終えた。
「オール・ローズ・リード・トゥ・ジャマイカ」など、レゲエ曲が特に印象に残ったかな。
(因みに翌日のドノヴァンのショー出演時には、レゲエ曲はやらず。それ、ちょっと意外だったが)


Sunseed(期間限定盤)/ヘイリー・セールズ

これ、実は3年前…19歳の頃にレコーディングしたアルバムなんだそうだが、セルフ・プロデュースで、ミックスまで彼女が手掛けているっていう。

なかなかたいしたアーティストですぜ。