YAHOO!ニュースを見たら、「驚く女性客見たくて」電車内に幼虫200匹バラまいた男逮捕、という記事が載っていた。
ミールワームと呼ばれる昆虫の幼虫で、逮捕された男のリュックには約3600匹入ったケースが約10個入っていたという。
これを読んで僕が思い出したのは、村上龍の長編傑作『半島を出よ』のシノハラね。
結果的にシノハラは飼育していた大量の虫で日本を救ったわけだけど、それにしても今回の事件で捕まった男もなかなかの根性しとるわな。
「驚く女性客が見たくて」という動機でそれだけ飼育の手間暇をかけるその執念がすごいわ。





11月24日(月・休)


渋谷AXで、ライアン・ショウ、多和田えみ、Rickie-G。


『SOUL REVUE 2008~魂(ソウル)のゆくえ~』と題された洋邦アーティスト混合出演のイベント。
3組に共通するのは、根っこはソウルだけどレゲエも少々、というところか。


けっこうな大雨だったから入りはいかがなものかと心配したら、それなりに入っている。
まあ1階にも席を出して(全席自由)、わりと余裕のある並びではあったが。

僕は1階席正面ど真ん中の席をゲット。
そしたらまあ音が実によくってですね。
もともとAXはいつもいい音なんだが、それにしても全アクト、相当音がクリアでしたね。


まずはRickie-G。
僕は初めて観たが、G-ラヴっぽいノリの上にレゲエ成分をやや強めに混ぜたといったところでしょうか。
海の家とかで聴くとよさそうかも。


続いては先日初めて取材もした多和田えみ&The Soul Infinity。
前に彼女を観たのはフジロックのアヴァロンで、それはアコースティックめのステージだった。
その時は通りがかりっぽく観たものだったのに対し、今回はCD2枚聴いて取材もしたあとってことで意識的に観たってところもあるし、その上フジロックはアコースティックめの編成だったのに対して今回はホーン・セクションも入ったフル編成。
ということも手伝ってだが、いやぁ、フジロックのときの印象とはだいぶ違って、すっごくよかった!
改めて思ったけど、歌、うまっ!! っていう。
かなり低いところから高いところまで出せて、時々いい感じで声が掠れ気味になるそれは、若き日の金子マリのようなんて言いたくなったりも。


最初は「ゆらゆら」などラヴァーズ調の曲。
で、3、4曲目では新曲も歌ったのだが、この新曲2曲が前のミニアルバム2枚にはなかったタイプのソウル濃度濃いめの曲で、僕にはかなり響きました。
ああ、こっちが彼女の資質であり本来の持ち味なんだな、と。
6曲目の「ダンス・トゥ・ザ・ミュージック~ジョイ・トゥ・ザ・ワールド」(←ほら、金子マリさんもよく歌ってたでしょ)も、日本人の若手でこれらをここまでキメられるシンガーは稀有だと思ったな。
さらにラストの「CAN'T REACH」の歌いっぷりが圧巻で。
うむ、このコはライヴが、いい。


で、そうなるとやっぱり思うのは、このライヴのよさを盤にいかに反映させられるかってことですよね。
今年のミニアルバム2枚は、あれはあれで洗練されてたけど、決してこのライヴの持ち味が反映されたものではなかったゆえ。
それと楽曲。
ソウルの持ち味を活かしながら、でもソウル好きだけでなく広く訴えられるポップ味を有した強力な楽曲が持てるかどうか、そこにかかってると思う。
ってか、それがものにできたら2009年はどーんとブレイクできるはず。
作家にかかってるんじゃないすかね。
応援してます。


LOVE&PEACE/多和田えみ


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トリはライアン・ショウ。
この男のライヴは日本デビュー時にオーチャードホールで観たが、バンド編成は変わらないものの、その時とは選曲に大きく変化が見られたのが今回のステージ。


ロッキッシュなインストに続いてはジミー・クリフの「メニー・リヴァース・トゥ・クロス」。
また7曲目にはボブ・マーリィの「リデンプション・ソング」を歌うなど、やはりレゲエもソウルのひとつと捉えているようなアプローチだった。


全体的には前回観たときよりもロック成分が濃いめだったか。
ロック・バンドにいるような白人ギタリストが前回以上にバリバリ弾きまくり、ライアンの歌唱もそっちによった表現が多く見られた。
そういえばこのギタリストの起用については前回来日時のステージで賛否両論あったところで、ソウル愛好家の人にはロックっぽすぎるということであまり評判がよろしくなかった。
が、僕はライアン・ショウのことをオールド・ソウル表現に長けたシンガーという枠内に置くのはもったいない器を持ったシンガーだと捉えているので、このロック・ギタリストの起用には賛成。
ただ、今回のライヴ、何かもうひとつピリッとこなかったのは、ロック成分が濃くなったからとかそういうことではなく、全体の構成~流れがいまひとつ練り不足でスムースじゃなかったからだろうな。
初見の人にはその歌ヂカラだけで十分にインパクトを与えたとは思うけど、2度目となるとそのあたり冷静に見ちゃうもんでね。


アンコールの「レット・イット・ビー」では多和田えみとRickie-Gを再びステージに呼び込んで共演。
あと、そういえばライアンは本編の中で新曲も披露していた。
2ndアルバムもそう遠くないうちに出るということですね。

楽しみです。


ディス・イズ・ライアン・ショウ/ライアン・ショウ