11月13日(木)
新宿・よしもとで、FAYRAYにインタビュー。
よしもとというのはあのよしもとで、その会社はもとは小学校だったものを改造した建物としてそこにあった。
もとは校庭だったのであろう横を通り、もとは教室だったのであろう一室で取材。
なんだか面白い……し、ちょい懐かしさもあってヘンに落ち着く。
FAYRAY。
デビューからもう10年なのだそうだ。
かつて『HEY! HEY! HEY!』などの歌番組で何度か見た彼女は、ダウンタウンと絡んだりしながらもどこか居心地悪そうにしていた印象がある。
ザ・芸能界の人という感じでもないし、J-ポップの人という感じでもないし、なんとも不思議な立ち位置の人だな、彼女自身はどういうスタンスで(気持ちで)やってるのかな、こういう(その当時やってた)音楽はこの人が本当に一番やりたいものとして楽しんでやってるものなのかなと漠然と思ったことがあったような気がそういえばする。
さすがにそんなところまでは初対面なので訊かなかったが、たぶん僕がかつて抱いていたそんな印象と彼女にとっての実際のところとにそう極端には差異はなかったんじゃないかと、話していてちょっと思ったりもした。
(音楽が)自己表現である前に“仕事”になっちゃってるところがあった、そうだ。
何か大きなカオスに呑まれてしまっている感覚があり、そこから抜け出したいと思っていた、とも言う。
「リセットしたい」思いと、クリエイティヴの本質的な自由を獲得したいという思いが溜まりに溜まって、それで彼女は旅に出た。
小学生の頃に数年間住んでいて、ミュージシャン仲間が多く住んでもいるNYに、2006年から単身で居を移した。
といっても、家が見つかったのは最近のことで、それまでスーツケースを持ってあちこち放浪していたらしい。
つまり“自分探しの旅”。
そんな中で音楽に対する新しい価値観を得て、同世代または自分より年下の自由な発想を持った向こうのミュージシャンたちと多数知り合い、完全なるセルフコントロール~自己発信のもとに制作したのが、来年1月に発売される新作『寝ても醒めても』。
なんていうんだろ、ザックリ言うならアシッド・フォーク的とでも言うのか、サウンドに関しては洋楽的で、オーガニックながらも音響面での工夫がなされ、広がりがあってユニークなものになっている。
とても映像的な作品だ。
(NY制作なのにどこか北欧的な空気感があるのも面白い)
英語詞はいいのだが日本語詞の表現(言葉の選び方)がそのサウンドにぴったりはまっていると言えるかどうかや、ヴォーカルが曲のムードに寄りすぎていて主張がもうひとつ明確に伝わってこないなど、正直、まだ弱いところはある。
が、私の音楽表現をするのだ、私のオリジナル表現を見つけるのだ、それによって私は私がわかるのだし、私は私でいられるのだ、というような思いが何より強く感じられるのは、いい。
「今、やっとスタートに立てた」と何度か彼女は言っていたが、つまりそういうことなのだろう。
ここから始まるんだろうな、これから面白くなっていきそうだなという期待感が大いに持てる作品である。
テレビで見てたイメージよりずっと表現に真摯な人で、話せてよかったです。
取材後、NYの話をチョロッとしたんだが、ノラ一派とかもよく出ていたちっちゃなライヴスペースのリビングルームって、もう閉店しちゃったんだそうな。知らんかった…。
帰りに先週オープンしたばかりのブックファースト新宿店に寄る。
以前渋谷にあったブックファーストにはしょっちゅう行ってて、あそこが閉店したときにはガックリきたものだったが、すごいぞ、新宿店のスペース、その充実ぶり!
平積みの仕方、並べ方など、いちいち気が利いてて、こりゃ何時間でもいられるな。
これから頻繁に行くことになりそうだ。
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はい、新コーナーです。
「今日のお勧め」
今日みたいな天気のいい日にもってこいな、LENKAという女性シンガー・ソングライターのデビュー盤『LENKA』。
試聴して1曲目の「THE SHOW」でもう買うこと即決めしたっていう。
なぜってその舌足らずめの甘えた歌声が、僕にとっておもいっきりツボだったんですもの。
メロディも自由で明るくって光るものありまくり。
これ午前中に聴いたら、今日という日が絶対いい日になるってそう思えるね。
マイスペでPVチェックしたら、天真爛漫な感じが可愛くて、んー、LENKAちゃん、僕はキミに会いたいよ。
http://www.myspace.com/lenkamusic
