10月22日(水)


渋谷・WOMBで、ケイティ・ペリー。


“女のコにキスしちゃった。そしたら気持ちよかった”と歌われる「キス・ア・ガール」がPTAを激怒させつつも女子高生に大受けし、全米シングル・チャートで7週連続1位に。
そんなケイティ嬢の初来日ショーケスライヴとあって、抽選に当たって来たいう一般のお客さんは、なるほど女子高生からちょい上ぐらいまでの女性ばかり。


こういう元気ハツラツ系ポップシンガーのライヴに行くのは、僕としてはかなり久しぶりだった。


で、どうだったかというと。
意外にっちゃなんだが、好印象!!
アメリカでこういうのが受けるのも、まあわかるなと。


いや、音楽的には既聴感バリバリだし、新しいところは何もないのだが。
声の通りが非常によく、熱意がそこに込められ、ヌケ感もあって、とても開かれたパフォーマンス。
CDで聴いてる分にはよかったけどライヴとなるとここが弱いな……というようなところがひとつもない。
というか、CDよりナマのほうがいいでしょう、このコは。


まず、見られてなんぼ、ネタにされてなんぼ、騒いでもらってなんぼっていう自覚を持っているというか、芸能の心をわかってる感じがいいですね。
ヘンにアーティスト気取ってないっていう。


歌詞が過激だからどうとかイマドキの女のコの本音だからどうとかといったところは、まあ、こういうのはいつの時代にもあるし、繰り返し新しいそういうコがでてきて更新されていくものだから別に驚くようなことは何もないのだけれど、ただこの曖昧さのなさは確かに気分いいですよ、僕ぐらいのおっさんからしても。
そばにいてね、勇気をだして、キミにありがとうと言いたくて、うんちゃらかんちゃら……みたいなことしか歌わない近頃の日本の若い歌手と比べたら50倍いいし、むしろこっちのほうが健全でしょう。


それと、アヴリルの成功以降、アヴリルに追いつけ追い越せみたいなティーンズ・ポップ・シンガーが掃いて捨てるほど出てきたわけだけど、このコはその文脈ともまったく関係ないところから出てきてるよう。
送り手も、歌ってるコも、どっかでアヴリル的なるものを意識して商売する(まんまなぞるにせよ、違いを売りにするにせよ)……というのがしばらく続いてきたわけだけど、このコはそういう“アヴリルの呪縛”みたいなものから予め自由というか、そもそも意識外ってな感じで、それがいいじゃないかと。


基本はまあ、男性バンドをバックに明快なポップ・ロックで進むんだが、最後の「キス・ア・ガール」の前の曲ではひとりでアコギで弾き語ったりもして、それがなかなか聴かせるものだったりもして。


なんかこう俯瞰でライヴ観てたら、アメリカのティーンが出てくる80年代の青春~学園映画(不良だけど根は純真みたいな女のコが学校や世間からはみ出しながらも最後にはロックでみんなの心をつかんじゃう、みたいな)の1シーンみたいにも思えて、そういう意味でちょっとだけヘンにキュンとした瞬間もあったのでした。


あ、あと、胸がね、ポロリせんかとずっと気になったりもしてた分、退屈はまったくせんかったです。
ヌハハ。



それともうひとつ。
このショーケースはライヴだけ30分やってパッと終わったんだが、そのあとに余計なトークや質疑応答みたいなのがなかったのがよかったです。
これって必要かなぁ、ライヴのあとにやられるとさめるだけなんだけどな、と思ってしまうショーケースがよくあるので。



ワン・オブ・ザ・ボーイズ/ケイティ・ペリー


あとは音楽的に(特にメロディがね…)もうちょい面白くなってくれればとは思うが、まあこれで売れたから次からはそのへんもいいプロデューサーとか入って修正されていくでしょう、きっと。