10月8日(水)


丸の内・東京国際フォーラム ホールAで、レディオヘッド。


世界中に熱狂的なファンを持つバンドで、日本でも信者が相当多いから、今、恐る恐るこれ書いてますが。
ぶっちゃけ僕は今までそんなにハマッて彼らのアルバムを聴いてたことがなく。
ライヴを観るのも今回が初めて。
(数年前のサマソニのときは、ドアーズ観てたし)

そういえば彼らのライヴ映像さえ今まで見たことがなく、どんなライヴをやるのかまったく知らないで観に行った。


では、なんで今回チケット買って観に行く気になったかというと、この前の『イン・レインボウズ』というアルバムが意外と気にいってたから。
このアルバムからたくさんやってくれたのは、僕のようなチョー入門者にはありがたかったです。


7時開演で、まずオープニング・アクトのDJ二人組。
スタンディングで踊れる場所ならともかく、国際フォーラムという会場であの音とあのノリはツライ。
みんなジーっと座って観てるもんだから、やってるふたりも可哀そうだ。
まあ実際、どうしていいのかわからない感じのものだったけど、音も映像も。


レディオヘッドの出番は8時過ぎ。
全ての灯りが消え、完全に真っ暗になったところでメンバー登場。
さすがに歓声がすごい。


素人によるいかにも素人的な感想を勇気を出してまず書いちゃうと、トム・ヨークって歌ってるときの声と喋り声が別人のようなんですね。
喋ると低い声なんだなぁ、と。
それと、もっとこう孤高の人っていう感じなのかと思ってたら、日本語で「ありがとございます」とか「どーも」とか「げんきですっ」とか「おやすみなさい」とか挨拶したりもして、意外に親しみやすさもあるのね。
それとも今回に限ってなんでしょうか。よく知らないんで、なんなんですが。


とりあえず曲単位では、なるほどグッと引き込まれるところ、すごくあった。
が、ただ、ショー全体の構成とか抑揚とかは、あれはあえてなのかなんなんだか僕にはわからないんだけど、あんまり気にしてないのかなっていう。
例えば、このへんで激しめの曲を続けて、このへんでスローを続けて、ここで盛り上げて、ここでじっくり聴かせて……みたいな曲並びじゃないんですね。
わっと激しい曲がきて席立ってノレたかと思ったら、次はスローがきて、またその次はアップで……ってな感じで、けっこうブツッ、ブツッと、状態が途切れていくというか。
しかも、ほとんどの曲が短いから、その中にこちらが入れだした頃に、唐突にその曲が終わってしまうという。
なんかこう、連続性がないんですね。
いい感じになってきたんだから、この1曲を10分くらい演奏し続けていてほしいのに……と思うことが何度もありました。


たぶんそれ、僕がどっちかというとジャム・バンド系のノリとかグルーヴのほうに慣れちゃってるからっていうところもあるんだろうけど。
いずれにせよ、ショーという概念とはまた違うライヴのあり方の信念を持って、きっと彼らはやってるんでしょう。


本編は特にそんなことを感じながら観てたんですが、アンコール(やけに長かったから、アンコールというよりは、第2部っていう考え方をするべきものなのかも)ではそのへんのことも忘れて、もっとググっと曲に入り込めました。
特に、曲名知らないけど最後の最後にやった2曲はよかった。
なんか、包容力といったものさえ感じたかな。


とりあえず、やっとレディオヘッドというバンドのことが少しわかった……ような気になれたような、なれなかったような……。



イン・レインボウズ/レディオヘッド

このアルバムは意外と好きだったので、観に行ってみました。