6月16日(月)


六本木・スーパーデラックスで、ギャヴィン・デグロウ。


5月に約5年ぶりとなるセカンド・アルバムが日本盤リリースされた、ニューヨークを拠点に活動するシンガー・ソングライター、ギャヴィン・デグロウ。
そのアルバム発売記念イベント。


彼はNYのロウワー・イーストサイドで兄とバーを経営しているそうで、彼自身も以前バーテンダーをやっていたとか(「1日でクビになったけど」とか言って笑わせていたが)。
なので、会場もラウンジふうにアレンジされ、3曲歌ったあとには、クジで当たった女性ファンをステージにあげて、ギャヴィンが目の前でストロベリー・フローズン・マルガリータを作ってふるまうというサービスも。
けっこう大雑把な作り方には見えたが、ま、御愛嬌ってことで(笑)


調子のいい、でもテンポは確かによくて腕はあるなと思わせる女性MCの質問やらつっこみに対し、ギャヴィンくんもジョークをたくさん混ぜてあれこれ返し、実に気さくな兄ちゃんっぷりを見せる。
いいやつそうだよなぁ。
こりゃ、愛されるキャラだよなぁ。
ゆっくり喋ってみたいものだな。


1stアルバムのリリース時にもショーケース・ライヴがあって、そのときはバンドでガツンと聴かせてくれたものだったが(それ、すごくよかったという記憶がある)、今回のここではアコギの弾き語りで3曲+1曲の全4曲。


説得力のある、実にグッとくる歌声だ。
唄心あるなぁ、と、強く思わせる。
CDで聴くより、この男がどういうシンガーなのか、その魅力の核となる部分が明確に伝わってくる。


新作の、サウンド部分におけるロック・ポップ志向は、低年齢層のマーケットにもアプローチしようとする意識が伝わってきて、僕的にはそれ、いろいろ考えさせられてしまうところではあったのだが(つまり、そういうわかりやすくロック的なサウンド・プロダクションの曲を僕はそれほど買ってなくて、むしろアルバムの中ではやや地味めでも深みのあるバラード曲のほうがグッとくるところではあった)、ナマになるとこのシンガー・ソングライターの本質がズバッと伝わってくる。


もしかすると彼みたいなタイプは、メジャーでやるよりインディーで好きなようにやったほうが、自分の本質表現をズバッとやれて今より個性を発揮できるのかもしれない、などと思ってしまうところも正直あるのだが……いやいや、そんなこと言っちゃよくないすね、まず今はこの新作がしっかり多くの人に届くことを僕も願ってますよ、本当に。


いずれにせよ、長く、長く活動を続けてほしいシンガーだ。
40過ぎになった頃の彼の歌というのを、早く聴いてみたい気もしたりする。

あ、いや、そんな先の話をするより、まずは早くバンドを従えてのライヴで戻ってきてもらいたい、ですね!!


Gavin DeGraw/Gavin DeGraw

約5年ぶりの新作。

イマドキのロック・サウンド曲は、わかりやすくはあるけど、評価の分かれるところかも。

もうちょいソウルよりで行くほうが合ってる気もするんだが、どうなんだろ、ロック傾向のほうがセールスには繋がるのかな。

僕はバラードの「ヤング・ラヴ」って曲が好きでした。