ほどよくタイトで、ほどよくユルい。
ローファイな音で、今、歌いたいことを歌ってる。
楽しそうだなー。
と、まずそう感じられるのがいいじゃないですか。
EL MADMOという、まだほとんど名の知れてないロック・バンドのデビュー作のことです。



El Madmo/El Madmo



EL MADMOのことを、あなたは知ってますか?


ギターとヴォーカルを担当する女性がMADDIE。
ベースとヴォーカルを担当する女性がEL。
ドラムを担当するアフロの男性がMO。

3人の名前を繋げて、EL MADMO。



僕、MADDIEさん自身の口から、このバンドの話は1年半くらい前から聞いてたんですけどね。
「ライヴは楽しんでるけど、アルバムは出すかどうかわからない」と彼女、そのときは言ってたんですが、遂にアルバムができて、僕も先週、輸入盤で買って聴いてたところですよ。


MADDIEさん。
実はこの人、世界的に有名な女性シンガーだったりします。
グラミーもいっぱい獲ってる人だったりします。
って、もったいつけてもしょうがないっすね。

はい。MADDIEさん、その正体は……この人なんです!!


ノラ・ジョーンズ/ノラ・ジョーンズ

因みにこのバンドでベースをプレイしているELさんは、ノラのバンド=ハンサム・バンドでコーラスとフルートを担当している、ノラの親友ダルー・オダさん。
ドラムのMOは、やはりハンサム・バンドのメンバーで、ダルーのボーイフレンドでもあるアンディことアンドリュー・ヴォーガー。
仲良しの3人で作った覆面バンドがこのEL MADMOというわけです。


ノラは、リチャード・ジュリアンらとやっているリトル・ウィリーズのほかにもいくつか複数のバンドを組んでいて、気が向いたときにニューヨークのクラブやライヴハウスなどでライヴをやったりして楽しんでたわけだけど、その中でもけっこう活発に動いてて、自身もずいぶん楽しそうにやってるようだったのが、このEL MADMO。
ンフフフ、とうとうこんなアルバムまで作ってくれちゃったのだなー。


音はといえば、いかにもインディーのヘタウマ・バンドといった感じで、基本はパンキッシュ。
80年代初頭のニューウェイヴ・バンドっぽくもありますよ。
楽器はヘタでも、とにかく表現したいことが溢れ出てくるから、楽しんで始めちゃいました、みたいな。
(いや、このバンドに関しては、さすがにドラムはビシっとしとるんだが)


当然、ジャジーでアダルトなムードのノラの音楽性とはまったく異なるもの。
ヤ~~オっ!!とかなんとか、ロック歌手っぽくシャウトしたりもしてますからね、ノラ…じゃなかったMADDIEさんは。


とはいえ。
アルバム全部聴いてると、ところどころでノラっぽいなと思えるクセというか個性というか…が滲み出てきてて、そのへんがまた面白い。


とにかく、アイディアが本当に豊富で、この1枚でいろーんなことやって楽しんでるようです。


いやぁ、やりたいことをやりたいようにやってて、やっぱりいいねぇ、ノラは。
かっこいいわ。
当然、リスクだってあるだろうけど、そんなの関係ねーって感じだもんね。
音楽が好きで好きでしょうがないんだよね。
その姿勢には、ホント、惚れ惚れしちゃう。


僕はまだ、このバンドのライヴを観たことがないんだが、NYで観たっていう方がいらっしゃったら、ぜひとも当ブログに感想コメントでも送ってください。よろしくです。




こちら、EL MADMOのマイスペース。

試聴できるんで、聴いてみてみて。

http://www.myspace.com/elmadmo