グラミー日記は後日書くとして、今日は先に昨日のライヴの話を。
2月13日(水)
東京ドームで、ポリス。
再結成ツアーにして、実に27年ぶりとなるポリスの来日公演。
僕は一昨日帰国して当然のように原稿が溜まっていたため、前座のFICTION PLANEは観るのをやめにして、19時半スタートのポリス本編に間に合うよう家を出る。
まずは『白いレガッタ』のジャケの写真がプリントされたTシャツと公演パンフを購入。
律儀でしょ? 正しいファンって感じでしょ?
- この日は13000円のS席。1階1塁側で、けっこう見やすい。
開演前に流れていたのは、ボブ・マーリィ。
で、照明が落ち、(ネタバレになるから書かないけど)オープニングからいきなり“あの曲”で、うきゃあっ。
そこから立って、結局最後まで彼らの演奏中に席に座ることはなかった(アンコールの拍手のときに一休みしただけ)。
というあたりからも察していただけると思うが、結論から書くと、最高でした、はい。
なんも文句なし。
一言で書くなら、「ああ、久し振りにロック・コンサートらしいロック・コンサートを観たなぁ」って感じ。
サポート・メンバーなしの、完全なるトリオ編成ライヴ。
つまりロック・バンドとしての最小単位でのパフォーマンスなのだが、3人それぞれの演奏力の高さを、わかっちゃいたけど改めて思い知らされた。
ああ、そうかそうか、アンディ・サマーズはこんなふうに動いて、こんなに雄弁なギターの音を鳴らすんだったのか。
ああ、そうかそうか、スチュワート・コープランドは、こんなにいい表情で、こんなふうにドラムを叩くんだったのか。
などと、僕はとりわけこの2人のプレイに見とれて聴き惚れていた。
音楽的に相当複雑なプレイをしてるところもあるのに、それをシンプルなように聴かせてしまえる、その技。
“複雑”と“シンプル”が交互に表われ、その混ざり合いによって曲とステージが躍動していく。
タイト。なのに、グルーヴもあり。
ドームという、演奏のスリルが後方まで伝わりにくい会場であるにも関わらず、実にスリリングな演奏展開が成されていることがよくわかる。
「よくわかる」というのは、それは僕がドームの1階席で観ていたからで、これがアリーナの前方だったりすれば、「わかる」という程度を超えて、確実に「体感できる」のだろう。
今夜はそのアリーナ前方のプレミアム席(30000万円!)。
楽しみだぁ~。
とりわけアンディ・サマーズのギターに僕はしびれた。
というか、この人のギター・プレイがこんなにもこのバンドの色彩を決定づけていたことに、改めて気付かされた。
そういえば僕は、CDを聴いてるときは、そんなに意識していなかったのかもしれない。
スティングは、ヴォーカリストとして、よく声が出ていた。
この人はけっこう喉の調子のよしあしに波がある人で、僕はスティングのソロの来日公演は今まで全て観ているが、ありゃ全然出てないじゃんっていうときと、今回はいいじゃんってときの差がわりと激しいのだ。
今回は後者。
というか、今までの全てのソロ公演を振り返ってみても、かなりいいほうだったんじゃないか。
「キング・オブ・ペイン」など、高音は出さずに(出せずに)進めている曲もあるにはあったが、フェイクに頼る部分は意外に少なく、ツアーを通してきっちりこの状態にまでもってきた感じだ。
さすが。
曲は全てのオリジナル・アルバムから、わりと均等に選ばれていたよう。
どれもレコードやCDで何十回と聴き返してきたものなので、僕は何が来てもいちいち「おおっ」「きたぁ~」みたいなテンション。
誰もが知ってる所謂シングル・ヒット曲~代表曲と呼ばれるものと並んで、いや、もしかするとそれら以上に、アルバム収録曲の演奏に対して前傾姿勢になった。
微妙にプログレ要素の入ってる曲とかね。
それと、ポリスってぇのは、レゲエをパンクに持ち込んだ画期的なバンド…ってところで評価されてきたところもあったわけだが、そのレゲエの要素が、CDで聴いている以上に強調されて際立つ曲がいくつかあって、それがやっぱりグッと響いた。
そこで、「ああ、始まる前にボブ・マーリィをかけるっていうのも、こう繋がってくることなんだな」と理解したりも。
それにしても、イメージ映像などをほんの少しスクリーンに映す以外、特別なセットや演出などは一切なく、ただただ各自の超絶的なプレイヤビリティでもって直截に「音楽を」伝えてくる、どシンプルなステージ。
これまでに東京ドームという会場で観た、最少人数のミュージシャンによる最小限のセットのライヴだった。
が、それで退屈する場面などは一瞬たりともない。
じゃあ、エンターテインメントとして成立してないかというと、そんなこともなく、この匙加減が成立するのはポリス以外にありえないということの凄さをまた実感させられる。
もう少し若い層も観に来るかと思っていたのだが、観客は大半が30代後半から40代。
若者よ、これ、観といたほうがいいと僕は思うぞ。
もう2度と再結成しないから、次のチャンスはないぞ。
アンコールの最後の最後に「シンクロニシティー」来るだろ……と読んでいたのだが、この日は演奏されず。
今夜はやるだろうか……。
スチュワート・コープランドは、このジャケのデザインがプリントされたシャツを着てましたね。
あれ、売らないのかな? 欲しいぞ。

