6月8日(金)
渋谷・APPLE STOREで、Superfly。
Superflyは4月に「ハロー・ハロー」でデビューした愛媛出身の男女デュオ。
これまでも何度かライヴを観たり取材したり、一緒に飲んだりもしたことがあったのだが、そういえばこのブログに彼らのことを書くのは今回が初めて。なんとなく多忙時期に重なって書くタイミングを逸していたのだ。
初めて彼らのライヴを観たのは、昨年の12月24日=クリスマス・イヴ。
渋谷の6つのライヴハウスでたくさんの新人アーティストが出て行なわれた「全力投球!!06'冬」というイベントの、O-WESTのトップ(確か午後1時頃)を飾ったのが彼らだった。
これは「ハロー・ハロー」のプレス・リリースにも書いたことだが、僕はてっきりライヴでたたきあげてきたバンドなのかと思った。
そのくらい堂々たるパフォーマンスだったのだ。
とりわけ女性ヴォーカリストの圧倒的な声量には驚かされた。
あとで聞いたら、このときのライヴはまだ現在の形になってほんの数回目だったそうだが、とてもそうは思えない「ライヴ力」といったものを持っていた。
次に観たのは、いきなりキャパがどーんと大きくなって、2月5日の渋谷AX。
なんとインディア・アリーのオープニング・アクトに大抜擢されたのだった。
インディア・アリーといえば、僕が心の底から愛しているアーティスト。
そのオープニングを彼らがやるというので、ヘンな話、こっちのほうが緊張したぐらいだったのだが(笑)、ここでも臆することなく、自分たちらしいステージを通常体温でやってのけた。
AXというあのハコが決して大きすぎるようには感じられなかったし、アウェイで苦闘している感じにも見えなかった。
音楽性は全然違えど、インディア・アリーのファンにも好意的な印象を持たれたようだった。
その頃にはレコード会社の方から彼らのデモ・テープなんかも聴かせてもらっていて、その70年代ロック的な音楽志向と楽曲構成力にも僕はグッと前のめりになっていた。
で、2月15日に初めてふたりに会ってインタビューをした。
案の定、好きな音楽の話に花が咲いた。
ストーンズのどのアルバムが好きかとかエアロスミスにハマったきっかけのアルバムはなんだったかとかシェリル・クロウのどこが好きかとか、インタビューというよりはそういう話をたくさんして、僕もすっかり楽しい気分になった。
で、5月22日には2度目の取材(2ndシングル「マニフェスト」用)からの流れで、またいろいろ楽しく好きな音楽の話なんかをして、結局彼らのよさというか、根っこになっているのは、このへんにあるんだなと思った。
このへん。つまり、根っからの音楽好きというところだ。
言うまでもなく、それぞれが素晴らしい才能を持っている。
ヴォーカルの志帆ちゃんは、その声量。伸びやかな声の魅力。それはまさしく「憂鬱を吹き飛ばす」声で、この声で彼女はたくさんの人と繋がることができる。
ギターの多保くんは、ギターの腕前に加えて、楽曲構成力。アレンジ力。また単に洋楽マニアなだけでなく、J-ポップのいい部分もわかっていて、そのバランスを踏まえた上でのプロデュース能力もある。
それぞれそういう才があるわけだが、でもその前にまず、ふたりとも「ただの音楽好き」なのだ。
イッツオンリー音楽好き。
芸術性がなんだ生き方がなんだマーケットがなんだ今の音楽界がなんだでそれをどーするこーするとかじゃなくて、まず「だって音楽が大好きだから」という、そこが立脚点になっているようで、そこがいいなと僕は思うのだ。
だって、これって何より一番大事でしょ?
前おきが長くなったけど、そんなわけで大好きになったSuperflyの、渋谷・APPLE STOREにおけるフリー・ライヴ。
これがまた、「音楽好き」の彼らならでは……というか、ロック・オヤジのツボも的確に押してくる選曲で、僕なんかの年代は「くぅ~っ」。
もう、笑っちゃうほどツボに入りましたね。
だって、こんなよ。
1.「ザ・ウェイト」ザ・バンド
2.「ホンキー・トンク・ウーマン」ローリング・ストーンズ
3.「ハート・オブ・ゴールド(孤独の旅路)」ニール・ヤング
4.「ルロイ・ブラウンは悪いやつ」ジム・クロウチ
5.「ラブソング・ラブソング」ロジャー・ニコルズ・トリオ
6.「ならず者」イーグルス
7.「ハロー・ハロー」オリジナル
いつもと違って、この日はアコースティック編成。
となると、志帆ちゃんの声の伸びやかさも、いつにも増して際立っていたよう。
いいヴォーカリストだなー、若くてこんなふうに歌える女性歌手は日本じゃ珍しいよなー、と改めて思った。
その上、彼女はチャーミングだ。
同世代の女のコからも、素直に共感を持たれる親近感がある。
ジャクソン・ブラウンTシャツでアコギを弾く多保くんもまた、ほどよくリラックスしてて、いい感じだったしね。
因みにこの日の演奏曲の中から、「ホンキー・トンク・ウーマン」「ハート・オブ・ゴールド」「ルロイ・ブラウンは悪いやつ(Bad,Bad Leroy Broun)」「ならず者(Desperad)」の4曲が、今、iTunesでダウンロードできる。
iTunes Exclusive EP、題して『Live from Tokyo-EP』。
僕も早速、落して聴いたのだが、いやぁ、いいわ。素晴らしいわ。
今まで「ハロー・ハロー」でしか知らなかった人たちも、これ聴くと、目からウロコだと思うな。
こんないいバンドだったのかぁと、ビックリすると思う、本当に。
全部落しても800円だから、とにかく聴いてみてほしい。
どんだけ力があるか、わかるから。
で、こういう若いバンドが洋楽のいい曲を若い人たちにもどんどん紹介していくというのは、実に意義のあることだと僕は思う。
因みに「ハロー・ハロー」のカップリングでハンブル・パイの「Hot'n Nasty」を取り上げてた彼ら、次のシングル「マニフェスト」のカップリングではアル・クーパー作でロジャー・マッギンが歌った「(Please Not)One More Time」をカヴァー!
どーです、このセンス!
というわけで、音楽ライター・内本順一が絶対の自信を持ってお勧めしちゃうこのバンド。
まずは今すぐiTunesへゴー!
- ハロー・ハロー/Superfly
- こちらは4月にリリースされたデビュー・シングル。
- カップリングでハンブル・パイの「Hot'n Nasty」をカヴァー。
- で、2ndシングル「マニフェスト」は8月1日リリース(ワーナー)。
- 本領発揮のロックンロールなので、期待してちょー。
下は彼らのウェブサイトです。
http://www.superfly-web.com/index.html