3月31日(土)

幕張メッセで、Springroove。


ヒップホップ、R&B、レゲエといったあたりのアクトを集めた春フェス、その2回目。
去年はストーンズのさいたまスーパーアリーナ公演に重なって行けなかったので、初参戦。


ヨメ・カーに乗って約1時間半弱のドライヴ。
幕張は電車だとめんどいが車はラクだにゃ。助手席で歌ってるとすぐ着いちゃう。


まずは絶対観ておきたかったアクトのひとつ、ジョイ・デネラーニさんから。
彼女の2ndアルバム『ボーン・アンド・レイズド』は去年輸入盤で買って、その素晴らしさに唸っちゃったもので。

ナマはどうなのかとワクワクして観た。
で。結論から言うと、CDのほうがいいかなとこの日は思った(いや、その後、4月3日に渋谷DUOで観た単独ライヴで、その感想は覆されるんだが、それはまた後日)。
バンドの演奏が特に悪いわけでもなく、彼女も頑張ってる感じが伝わるのだが、何か決定的に物足りない。
声が軽いのだ。
曲のタイプからついメアリーなんかと比べちゃうのは酷なことだが、胸にどんと伝わってくるものが希薄で、どの曲をやってもベタ~っと流れていっちゃう。
CDのほうが声が太くて、どんとくる。


続いて、レディー・ソヴァリンちゃん。
デビュー作『パブリック・ウォーニング』が大好きで、去年インタビューしたらますます好きになっちゃったりしたので、彼女のライヴもすごく楽しみにしてた。
あ、そのインタビューについてはブログに書きそびれてるんだよな。
この機会に、次の記事で書いとこう。
で、SOV。ライヴはどうだったかというと、これが最高だったのだ。
DJと彼女だけかなぁと予想してたら、なんとベース(5弦)とドラムがブイブイボンボン響く生演奏。
ライヴ慣れしてるようで、そりゃもう堂々たるパフォーマンス。
ラップのスキルはすげえわ、表情はムチャクチャ豊かだわ、日本語でMCしようとしてうまく喋れなくて「ヘルプ~」とか言って照れるとこはカワイイわ。
緩急のつけ方も巧くて、「ドーズ・ワー・ザ・デイズ」みたいなスローの曲もいいムードを作ってた。
そして最後の「パブリック・ウォーニング」の、ある意味ロック的とも言える爆発力。これがもう凄まじかった。
いや、最高だわ、SOV。
別のライヴと重なってたんで行けなかったが、単独公演も観たかったぐらい。
大好きだぜっ。


休憩入れて、AK'Sent。
SOVのあとってこともあって、同じチビッコでもこっちは正統派だなぁと思えるラップのスタイル。
途中でDOUBLEが1曲参加。


ZEEBRAを遠巻きに観つつブラブラ。

GRAND PUBAも観れるはずが、うっかりして食にはしる。


戻ってルーペ・フィアスコ。
これはガッツリかぶりつきで観た。
カニエみたいな派手な演出はないけど、だからこそ純粋に彼の実力がハッキリ浮き立つ。
1月に渋谷のクラブnutsでやったのもよかったけど、今回のような大バコでも実に映えること。
動きがしなやかで、スター性があるんだよね。
かっけぇな、フィアスコ。
DJとふたりのシンプルなものだったけど、あれで映像が入ればもっといいのに。
因みに物販もチェックしたんだけど、欲しかったフィアスコ・Tシャツは売ってなくて残念。

http://ameblo.jp/junjunpa/entry-10023707052.html (←前回公演の記事)


次、AIを後ろのほうからちょっと観る。
いつだって全力投球の姿勢は好感度大。
ちゃんとヒット曲とかも盛り込んで、フェス用というよりは普通にいつもの自分のライヴを見せていたよう。


そしてジギー・マーリー。
結論から書くと、僕的にはこの日のベスト・アクト。
まず、メッセの音ってのは大抵バランスが悪くて割れ気味なんだが、彼のバンドの音のバランスはほかと全然違って、いい音で聞こえていた。
で、バンドの演奏が素晴らしく、なんというか実に音楽的。
ジギー・マーリーはそれほど動いたり煽ったりしないで歌うのだが、曲のヴァイヴだけでこっちはもうグイングイン腰が動いてしまう。
それにしても、容姿といい声の艶っぽさといい、父ちゃんに相当近くなってるなぁ。
と思って聴いていたら、父ちゃんの曲も「ポジティヴ・ヴァイブレーション」「ゲットアップ・スタンドアップ」「ジャミン」「イズ・ディス・ラヴ」と4曲を自曲に混ぜて披露。
おまけにコーラス隊はアイ・スリーズっぽくもあるっちゃあるし、なんか胸が熱くなってくる。
グッときまくり。単独公演、チョー観たい!
しかしこの日のお客さん、ラスタな色でまとめたカッコしてる人も少なくなかったのに、ボブ・マーリィの曲が歌われても、意外に反応、薄いのね。どういうこと?


さて、次はどうなることやらローリン・ヒル……横浜ブリッツの単独公演は2時間も遅れたそうだし……まぁ時間通りには始まりゃせんだろうと思っていたら、案の定。
遅れてるので、カニエ・ウエストを先にするっていうアナウンスが。
前のほうからは「え~っ」ってなガッカリ声が聞こえてくる反面、カニエ目当てで来てるらしい人たちはどっと前方に駆け寄る。


カニエのステージは1年前に新木場のスタジオ・コーストで観たのと、基本的に一緒。
白人DJがいて、コーラスがいて、(確か)6人のストリングスがいてっていう編成での、「見せて聞かせる」ライヴ。
服も派手だし、エンターテイメントでございっていうあり方。
さすがです。けど、音のバランスがいまいちだったな。
僕のそばには、リリックを完全に覚えてて、ず~っと一緒に歌ってる、見かけは普通の若い日本人男性がいて驚いた。何十回とカニエの盤を聴きかえしてるんだろな。
あと、「声が、ちょ~エロくない?」とか言ってるエロ女子ふたりなんてのもいたが、う~ん、その意見には僕はあんまり賛同できず。
カニエ、声のエロ濃度はむしろ少ないように思いますけどね。

http://ameblo.jp/junjunpa/entry-10011454381.html (←前回公演の記事)


さて、結果的に大トリになったのが、問題のローリン・ヒル。
彼女に憧れたり大きな影響を受けたりした女性っていうのは本当に多くて、僕の知り合いにもたくさんいるし、今でも20代の女性アーティストにインタビューしてるとローリンに影響受けて音楽を志したって言う人がけっこういる。
僕はというと、当時もそんなに強い思い入れはなかったが、大ヒットした唯一のスタジオ・ソロ・アルバムはそれなりに聴いたし、全盛期の来日公演も素晴らしくよかったので2度足を運んだ。
なので、「あの」ローリンが見れるならそりゃ嬉しいが、しかしここ数年の奇行ぶりは雑誌なんかで読んでたし、去年あたりもアメリカで何時間も遅れて来て、いざ歌ったらボロボロなのにがなり散らしたりして大ブーイングを受けたってことだったので、ハッキリ言ってダメだろうとふんでいたのだ。
が。横浜ブリッツの単独を観に行った人から「2時間遅れたけど、内容は素晴らしかった」とメールが来たので、あ、そうなのか、もちかえしたのか、と、俄かに期待感が出てきたりもしたのだった。

そして…。


ここから先は、ローリンが好きな方、今回のライヴに感動した方はお気を悪くされると思うので、読まないでいただいたほうがよいか、と。
賛否両論、真っ二つに分かれてるようだけど、僕は完全に「否」なので。
とりあえず、僕の感想として、正直に書きます。





まず、これは何かおかしいというのは、顔を見ただけでわかった。
歳のとり方がヘンなのだ。
若々しいまま……というのとは明らかに違うが、過ぎた年月に比例した年輪が顔に出てなくて、どっかで時がとまったままというか。
もとが可愛くて美人だっただけに、その不自然さがどうにも…。
で、音はもうムチャクチャ粗雑でうるさい。
ガンズ? みたいなハードロック・ライクなギターを始め、グルーヴもなにもあったもんじゃない。
そういう音にのせて歌われるのはビートルズにドゥービー・ブラザーズにあとなんだっけな、とにかくロックというかポップの有名曲をいろいろ混ぜつつっていうもの。
肝心のローリンの歌はというと、これがもう酒焼けしたような声でただただがなっているだけ。
こんなの歌じゃない。抑揚もなんにもない。
サンボマスターかいっていう。や、それじゃサンボマスターに失礼だ。ああいう切迫した「伝えたい気持ち」のカケラもないんだから。
あれをパワフルと言うのは、それは絶対に違いますって。
あれがパワフルだと言うなら、騒音おばさんだってパワフルってことになる。
挙動も明らかにおかしいし、途中、バンドのメンバーに何やら怒鳴りちらしているようでもあったし。
なんというか、悪い気のようなものがビンビン伝わってきて、僕もヨメも曲が進むごとに苦しくなってくる。
前の方で観てた人は、どんどん脱落して帰って行ったけど、我々も耐えられなくなって途中で帰りました。
なんというか、人間の哀れを感じたな。
あれだけの人がこんなふうになっちゃうんだなっていう。
あと味、悪い悪い。
カニエがトリだったら楽しく終われたのにね。


帰り道は、ものすごい強風。
車がズズっと横に揺れて、ちょいおっかない。
帰宅して「明日のジョー」を見出したら止まらなくなった。
そんな1日。