8月27日(日)
日比谷野外音楽堂で、WORLD BEAT 2006。
出演は順に、渋さ知らずオーケストラ、ROVO、コノノNo.1。
宣伝チラシに書かれた「グルーヴの洪水にぶっ飛ばされろ!!」というキャッチ・コピーに胸踊り、野音へ。
開演から5分か10分過ぎて会場付近に行くと、もう渋さの音が聞えてきていて、わくわくしながら小走りで中へ入る。
いつも思うが、渋さと野外の取り合わせはいい。
外であることの開放感で、音楽的祝祭の成分が増量される。
観客も自由に踊ったり、揺れたりして、おもいっきり楽しそう。
いつものように僕も揺れたのだが、ただ、彼らのライヴに慣れてきた分、何か違った驚きを欲する気持ちもあった。
それも、演出的な部分じゃなく、演奏曲として。
続いてROVO。
なんとなく出音が小さく感じられたのだが、こんなものだったか。
それとも、抑えめのPA環境なのか。
時間的にも、わりとあっさりめ。
そして、いよいよ、この日の主役となるコノノNo.1。
アフリカはコンゴ民主共和国出身のバンドで、結成は69年頃。
長い歴史があるわけだが、オリジナル・メンバーの多くはアンゴラとの戦争などで亡くなったり行方不明になったりしてるそうな。
この日は、リーダーである長老マワング・ミンギエディさんを中心にしつつ(といっても、ほとんど前には出てこない)、若いメンバーたちがしっかりリズムをキープする形。ただ一人の女性メンバーが前で踊ったりもしながらカウベルみたいな鳴り物をたたくが、この人もけっこう高齢そうで、たまに休んだりする。後半、リズムを支えてたメンバーが、彼女に「もっと踊れ」とハッパかけたりしてる場面も見られた。
リケンベと呼ばれる手作りの金属製親指ピアノをアンプに繋ぎ、そのラウドな出音の歪みを自分たちの個性にしちゃった、発想の転換の面白さを感じさせるグループ。
アルバム『コンゴトロニクス』は、ジャイルス・ピーターソンからベックまでが2005年のベスト・アルバムに選んだりもして、けっこう話題になった。
コノノの音楽は短い旋律の反復で出来ていて、一種のトランス・ミュージックとして捉えられているところがある。だから、最初から「踊らにゃ損」と立って踊りまくっている人が大勢いたけど、座って目を閉じたりしてみると、元来の素朴さが遠い記憶や昔どっかの田舎で見た風景を呼び覚ます感覚もあり、当然のことだけど、やはり電気音だけからなるトランスとは全然違うところに響いてくる。
天然で、リアルで、タフで、どっか懐かしい。
約30分(体感時間。計ったわけじゃないので正確にはわからんが、たぶんそのくらい)ある曲を、2曲。
フジロックで観たザ・リフュージー・オールスターズといい、肉体に直にくる強烈なリズムを浴びる機会が最近わりと多くなってきて、僕は嬉しい。
アンコールでは、渋さとROVOのメンバーも参加して、いよいよ混沌。
コノノのおじいちゃんたち、自分たちの演奏で渋さの人がアングラな踊りをしているところ見て、何を感じただろう……。
不破さんが「あと3回の反復で終わり」みたいな指揮をしてるのに、全然伝わってなくて、そのまま演奏し続けるコノノのメンバー。それに苦笑する不破さんの図というのが、なんか微笑ましくもあった。
ライヴが終わって野音を出て、虎ノ門方向へと歩き出しつつ、ふと楽屋のほうに目をやると、コノノの女性&男性メンバーがぐったりしたようにコンクリートのところに座っていた。
ちょっと前までのステージとの対比に、ちょっと感傷的な気持ちになった。
コノノNo.1 『コンゴトロニクス』
この映像を見よ! ↓
http://www.crammed.be/craworld/movies/konono_promo.htm
