ああ~っ、面白い。どうにかなりそうなくらい面白い。

ワールドカップ。

この面白さに、ほかのもの全てが霞んでしまう。


観たでしょ? フランスvsスペイン。

感動しないでいられるはずがない。

なんといっても、ジネディーヌ・ジダン!

明らかに今回は違ってた。動いてた。


さすがに疲れが見えてきて、そろそろ交代かと思われた頃にイエローも出て。

それでもさらに持ち込んで、自ら放ったダメ押しのあの3点目。

泣けたなぁ。泣けたよぉ。

あの人のあんなにいい笑顔を見たのはいつ以来だろう……。

韓国戦でのあの無益なイエローも、まるで今回のこのドラマをより輝かせるためのものだったんじゃないかとさえ思えてくる。


「これが現役の最後か」「いや、最後にはしない」「でも最後かもしれない」「でもまだしたくない」「するもんか」……。

このW杯で引退する彼はそんなことを思いながらピッチに立ってるんだろうか。

にしても、しかし先走らない。我慢強い。

圧倒的に若い選手ばっかのスペインの「勢い」を抑えたのは、30越えのオヤジが多いフランスの「忍耐」。

生きの良さは見ていてワクワクするけど、やっぱりそれだけじゃ勝てないんだなぁ。

勝利のあとに映ったジダンとバルテズの嬉しそうな2ショット。眩しかったねぇ、頭と共に。


と、どうしたってジダンにばかり思いがいってしまうが、ベテランばかりの中にあって唯一の若手、フランク・リベリー君の活躍も素晴らしいこと。

アンリもどんどんキレてきたし。

フランス、まだイケそうじゃないか。

ブラジルもどんどん本調子になってはきてるが、これはもしかするともしかするんじゃないか。

ブラジルvsフランス、僕はフランスを応援させていただきます。はい。


ブラジルといえば、vsガーナ戦(いいチームだったなぁ、ガーナ)。

面白かったのは、サポーター。

ブラジルのサポーターがけっこうデジカメ持っててパチパチ撮ってたのに対して、ガーナのサポーターが持っていたのは……いろんな趣向をこらした楽器!

なんか見たことのないような鳴り物を持って、思い思いに鳴らしてる。明和電気が作りそうなヘ~ンな楽器持ってる人とかいたもんなぁ。


ウクライナvsスイス。

初戦でスペインに4-0で大敗したウクライナがまさかここまで残るとは!

シェフチェンコ一人だもんなぁ。ほかの選手、知らないし。とか思って観てたものの、スイス戦の最後のPK戦、外したシェフチェンコに続いて2番目に蹴った21歳のミレフスキー君! コイツはしたたかだねぇ。凄い度胸。それにGKショフコフスキーも頼もしいし。ようやくチームのカラーが見えてきて面白くなってきた。

次の相手は、なんたってイタリア! そりゃ誰もがイタリアが勝つに決まっていると思ってるだろうけど、ユベントスのペッソットの自殺未遂(?)が暗い影を落として士気が高まらず……なんてことも考えられなくはない。

まあ、イタリアだろうけど。でも、わからないでしょ。


イタリアといえば、vsオーストラリア戦。

強かったなぁ、オーストラリア。延長まで行ったら、オーストラリア、勝ってたでしょう。ヒディンク、まだ全部の札を切ってなかったし。

しかし今思えば、あんな一体感のあるチームに日本が勝てるわけがなかったのだな、そもそも。

ヒディンクの策略、頭脳、それに選手に対する信頼・愛情の、その10分の1でもジーコにあれば……。

負けて倒れてる選手に声かけて起こして、選手たちに混ざってサポーターに挨拶する、あの姿には心打たれましたね。


とにかく8強、出揃いました。

友達のO君作成のトトで予想したベスト8のうち、6つは残った、と。

02年に比べれば、ずいぶん順当。けれどドラマは盛りだくさん。

因みに優勝は、僕はアルゼンチンと読んだのだが、こりゃわからんな。ホームでノリノリのドイツに敗れそうな気がしないでもない。


ああ、いかんいかん。

あんまり面白いんで、熱くなってまた長くなった。

この2週間でやっつけなきゃならない原稿が40本ちょいあるのだ。

やんなきゃあ。





最後に音楽関係の話。


アリフ・マーディンが亡くなってしまった。

いくつもの名盤を生んだアリフの最後の仕事は、ラウル・ミドンになったわけだ。

ラウルもノラもさぞかし気落ちしていることだろう。


もう一つ。突然、8月になななんとブジュ・バンタンの、まさかの単独来日公演が決定した!

すごいっ。転んでも行かねば。今年のベスト・ライヴになることはまず間違いないでしょう。














「渋谷クアトロの初日には日本を応援したのに、負けちゃって残念だね。

イングランドは残ってるよん。よーし、勝利を願って飛んでやる。うりゃっ」






「な~に、ジャンプ力なら日本だって負けないさ。おりゃっ」