3月31日(金)
ZEPP東京で、ポール・ウェラー。
素晴らしかった。
ケークの時にも書いたことだけど、いいライヴというのは、いいお客さんが作るものでもある。
そんなふうにも感じるくらい、この日の観客たちは最高の声援で“オレたちのウェラー兄貴”を迎えていた。
そういう観客側の温度の高さがビシビシ伝わったからこそ、ウェラーも終始ご機嫌にプレイしていたのだ。
前日のサンプラはそこまでじゃなかったと聞いた。
そういえば、大昔にサンプラだったか渋公だったかで観た時、観客の反応がイマイチで、ウェラーは明らかに機嫌悪そうに歌ってたことがあった。
つまり、この人、観客の反応のよしあしにそのままプレイも左右される正直モンなんである。
そういうところがステキだったりもするんだな。
一昨年のロック・オデッセイに続く来日公演。
あの時はスタイル・カウンシルの曲までやってビックリしたが(多分あれは、スタカン時代にも来てやったあの会場に対する思いでもあったんだろう)、今回はさすがにそれはなしで、ここ最近のソロ作の曲を中心に。
しかしながら、新作『アズ・イズ・ナウ』にはスタカン時代を思わせるムードの曲もあり、それがこの日のライヴ演奏の幅を広げていたとも思う。
ジャム時代の曲も数曲。
特に「ザッツ・エンターテインメント」は予定されていなかったもので、これこそ観客の反応のよさに嬉しくなって思わず歌っちゃったという感じのもの。感激!
それにしても、一切力を抜かない人である。
全身全霊。そういうふうにしか出来ない男。
いかにも実直な感じでギターを弾いて、カラダはタテに揺れてるのに、出てくる曲のグルーヴが横というのは面白い。
個人的には、ギター弾いて歌ってる時より、ピアノ弾いて歌ってる時のほうにグッときた。
むちゃくちゃソウルフルなのだ。
今まで観たウェラーのライヴの中でも、もっともソウルマンとしての彼を強く感じたライヴだったかもしれない。
いや、ホント、胸が熱くなりました。