3月24日(金)
東京ドームで、ローリング・ストーンズ2日目。
初日にグッズ並びで散々な目にあったので、3時にドームに着くよう家を出る。
それまでに仕事を終わらせようと思っていたのに、起きた時からなんだか落ち着かず、iPodにストーンズの旧譜を取り込むことにしばし没頭。
70年代ものを数枚取り込みながら、どんどん気持ちが昂ぶっていく。
ダメだ。ストーンズのある日は仕事にならん。ほかの音楽に気が入らないから原稿も書けないのだ。
電車に揺られ、『スティッキー・フィンガーズ』と『山羊の頭のスープ』を聴く。
iPodで聴く70年代スーンズもまた新鮮。
3時過ぎにドームに着き、そのままグッズ売り場へ。
おお。こんな時間なのに、もういるね~、ストーンズ・バカ親父たちが。
「オイラもあんたも、みんなバカ~~♪」
心の中で歌いながら歩く。
とはいえ、さすがにこの時間なので、あっさり売り場内に行けた。
で、初日にサイズ切れだったドラゴンTをゲット。やりぃ。
開演までタップリ時間はあるので、周辺を散歩。
まず水道橋の駅近くに戻って、違法で売ってるグッズをチェック。
ほかのライヴなら見向きもしないが、ストーンズとなるとけっこう面白いのがあるんだ、これが。
ガチャガチャで出てきそうな500円のベロ・リングがかわいいので購入。
それからベロのマウスパッドも(家に帰って使ってみたら、マウス、滑らねぇんだ、これ)。
敷地内の山下書店に行くと、そこでも何種類ものストーンズ関連本が表にドーンと平積みにされている。
同朋舎から出てた重厚なストーンズ本、6000円のものと5000円のものが、どっちも「今日に限って2000円ですよ~」と叩き売られていて、どっちも持っていなかったので、勢いで購入。重い…。
まだまだ時間はタップリあるので、ラクーアへ。
へえ、けっこうちゃんとしたショッピングモールなのね。
そういえば春休みだから、たくさんの中・高校生が制服で普通に遊んでいる。
このコたちが生まれたのは『スティール・ホイールズ』の頃か、いやもっとあとか……などと考え、遠い目。
食事しにレストラン階へ。
インド料理屋が外に出してるメニューにも、呼び込みのためかベロ・マーク。

パスタとコーヒーでしばしノンビリ。
で、6時頃、なんとなくグッズ売り場の様子などチェックしに行くと、初日同様、とんでもないことになっていた。売り場の女のコたちは、今日も大変そうね。
余裕で場内に入り、またコーヒー飲んでから席へ。
落ち着いて、セットなどを見回す。
ああ、一昨日はあのタワーから観たんだな~。
などと思っていると、ヨメ、到着。
7時。定刻どおりにオープニング・アクトのリッチー・コッツェンが登場。
初日はこれが終わってから入ったので、どんなもんやらと思って観たのだが……。
まあ、特に書き残すことはないかな。
キッカリ30分で終了。
一度、客電がつき、席が埋まり始める。
タワーにも人が入った。
そして、8時15分。
客電が落ち、正面のスクリーンに映像が映し出されて、ショーが始まった。
初日はタワーからだったので、横に位置されたこのスクリーンがほとんど見えなかったのだが。
おお~、ビガー・バンをイメージし、こっちに向かってくるいろんなものが次々に爆発する映像に気が昂ぶる。
そして始まったのは……一昨日と変わって、「スタート・ミー・アップ」!
初来日の時以来の「スタート・ミー・アップ」始まりに、まずは気持ちを持っていかれたのだった。
「ツギワシンキョクデッス」を始め、この日もミックは日本語MCの数々を披露。
「ニジュウゴカイメノショーデッス」。
ああ、もうここでやるのもそんな回数になったんだなぁ。
「タノシンデルウ~~?」
ウ~~って語尾をあげる言い方が、ギャルみたい。
横でヨメが笑っている。
メニューは、初日とかなり違っていた。
僕が嬉しかったのは、まず、前回の武道館公演で一度だけ聴けた「ウォリード・アバウト・ユー」。
あの時は興奮したっけなぁ。
ミックが弾くエレピの音と、裏声の「ベイベェ~っ」。
ファルセット好きには、たまりません。
ちょいプリンスっぽいか?
次の「エイン・トゥ・プラウド・トゥ・ベグ」にも、初日の「一人ぼっちの世界」に続いて興奮。
で、さらに続く「ミッドナイト・ランブラー」が凄まじかった。
リックス・ツアーの時もこの曲には鳥肌がたったが(特に武道館)、今回、特に中盤でテンポアップし、そこからブレイクに入るまでのしつこさが、なんとも魔術的でグッと惹きつけられた。
ドームという大会場であっても、こういうのが聴けることがあるから、何度でも行きたくなってしまうのだ。
今回、キースとロニーは前みたいに走らなくなった。
キースは、ちょっと走って膝から滑り込むアレを、今回は一度もやらない。
が、表情は今までにも増してニッコニコ。本当に幸せそうにギターを弾く人だ。
ロニーも以前はかなり走り回っていたが、今回は、プレイはいいものの、動きは地味。
今までが一番若々しかった分、正直、なんだか老けたなぁと感じた。
今回のアルコール依存からのリハビリは、やはりキツかったのだろうか。
ほかの3人の印象が変わらないだけに、ちょっと気になった。
しかし、その分ミックは相変わらず信じられないくらいの体力で、走る走る。
初日もそうだったが、この日もアンコールの「サティスファクション」ではシャツをはだけ、ステージのハシからハシまで全力疾走。
なんなんだ、この体力は。
どれだけ徹底した管理をしているのだろう。
ところで、ミックがメンバーを順に紹介し、そしてキースの名を呼んだ時のこと。
驚いたことに、ミックはキースの手をとって上にあげた。
僕は……もしかすると忘れてるだけなのかもしれないが……こんな光景を観た記憶がない。
前回の大阪では、「おめぇが間違えたんだろ」といった感じで二人がどつきあってるところは観たが、手をとりあって二人ともニッコリしてるなんて。これには胸が熱くなったなぁ。
本当に、『ア・ビガー・バン』のレコーディングで二人がガッツリ組み合ったことが、今回のツアーのよさに反映されているんだなと。そう思う。
タワーから興奮しながら観てた初日に感じた「今回のストーンズは過去最高かも」という思いは、この日、より一層確かな実感として僕の中に残ったのだった。

