終戦記念日を目前にした最近の新聞で、小磯良平画伯が描いた、特攻隊兵士の肖像画が話題になっています。
東京銀座で画廊を営んでいた、亡父の形見として、私の手元に一冊の豪華本があります。私が生まれる三年前の、昭和14年11月に陸軍美術協会が発行した、「聖戦美術」(非売品)です。
序文には、「大陸に奮戦する忠勇なる皇軍勇士の足跡」と記されていますが、日中戦争の戦意高揚の芸術作品集です。油彩画、スケッチ画、彫刻、書などが収録されていますが、私の目を惹いたのは、小磯良平の油彩画「南京中華門の戦闘」と、向井潤吉が描いた複葉戦闘機に搭乗したパイロットの油彩画です。
二人とも昭和期に活躍した洋画家ですが、私は小磯良平画伯の
裸婦スケッチが大好きです。
向井潤吉は日本列島を縦断し、生涯、古民家を描き続け「民家の向井」と言われた洋画家です。
洋画家に限らず、当時の一流芸術家たちが、戦意高揚の一端を担わされたことに、軍国主義国家の危うさを感じます。
今年は九紫火星が気学盤の中宮に廻座します。ものごとの理非曲直にケリをつけるための争いが鮮明になる恐れをはらんでいます。
保護主義と愛国心、覇権を求めるリーダーたちが、戦争の惨禍を引き起こす、愚かな行為に走ることがないことを、祈るばかりです。


