大相撲夏場所で、13勝2敗と健闘した、春日野部屋の栃ノ心が、本日、大関昇進の伝達式を迎えました。ケガに泣き、臥薪嘗胆で手にした快挙に、惜しみないエールを贈りたいと思います。

 

 

  ところで、土俵上で勝負を裁く行司は、なぜ「八卦ヨイ!残った」と叫ぶのでしょうか。八卦とは易経の、乾(天)兌(沢)離(火)震(雷)巽(風)坎(水)艮(山)坤(地)と、宇宙の森羅万象を表します。一辺が545㎝の正方形で盛られた土は大地、俵の円は天を表します。横綱の土俵入りは地鎮祭と同じで、天地や宇宙が平穏に整い「五穀豊穣」を祈念した神事でもあるのです。

 

  大相撲が国技といわれる由縁ですが、一昔前まで占い師は、筮竹で八卦を占う「易者」、または「八卦見」と呼ばれていました。囲碁にも同じような意味が込められています。方形の盤は大地、丸い碁石は天で、黒石(陰)と白石(陽)が戦い、縦横各19本の線が引かれた、盤面の361の目は、1年を表しています。

 

 

 

  囲碁の起源は中国で、紀元前二十四世紀まで遡ると言われていますが、占星術の一つとして前漢時代に盛んになったようです。日本でも囲碁は、中世の戦国武将が、戦いの図上演習として没頭した様子が、大河ドラマでも描かれています。

  日本の基層文化として根付いている、東洋運勢学の思想・哲学を、人生の指針として活用されることを願っています。そのための辻説法を、これからも続けていきたいと思っています。