智を腕に抱きながらやっと眠りにつく。
俺は寝るのが………怖い…………
明日が…………来るのが怖い…………
明日……………
もし……………
智が…………
目覚めなかったとしたら…………
そう思うと
怖くてたまらない………
目覚めたとしても………
また一歩…………智の死が近づく………だけ…
そう思うと…………本当に…………怖い。
智に明日の朝は来るんだろうか………
そう思うと……
怖くて眠れない。
智の方に目をやると
智が何度目かの寝返りを打っている。
起きているのかもしれないと思い
思いきって声を掛けた。
『そっちに行ってもいい?』
智の温もりを感じ
生きているんだって実感する。
智の匂い………
俺の大好きな智の匂いが……する……
それと同時に
懐かしい思い出が甦る。
子どもの頃から今まで
どんなに離ればなれになっても
俺たちは引かれあい導かれ
こうしてまた共に居れることが
奇跡に思えてきて
俺はそっと智の額にチュッとキスをした。
俺のキスに気付いて可愛い顔を上げたから
智の唇にもキスを
触れるだけのキスを落としてやった。
俺の腕の中に
愛しい人が眠っている。
「愛してる。」
何度でも言えるよ。
「愛してる。」
こんな幸せな時間………
この幸せが…………
途切れなければいいのに……
俺からこの幸せを奪わないで………
もし………
それが…………許されないというのなら………
俺も一緒に………
俺も一緒に……連れ去って……ほしい………
この幸せな今、
今、智と一緒に死ねたらいいのに………
そんな思いが口をついて出てしまった。
「一生懸命に生きなきゃダメだよ。」
って……………
智は、俺に言う。
無責任な事をよく言えるよ。
智を失った世界で
俺に………
たった一人で生きていけと
残酷な事を平気で言う智……………
俺の気持ちは置き去りかよ?
俺がどんな思いをするかなんて
想像も出来ないんだろ。
でも……………わかってるよ。
強がりだって…………こと………
智の強がりなんだよな………
ちゃんとわかってるよ。
わかってるけど…………
俺はお前を失ったらどうなるんだろう……
俺は溢れる涙を止められない。
智の手のひらが俺の涙を拭っていく。
自分だって泣いてるくせに………