喧嘩 | 離婚するのはいつでもできる

喧嘩

これは1999年夏頃の出来事です


それまで「パソコン通信」という言葉は知っていた。そういうのをやっているのはオタクだと思っていた。(汗

けれども、自宅にPCを購入してからと言うもの、私はチャットの魅力にはまってしまっていた。

見ず知らずの、どこの誰ともわからない、性別も年齢も判らない他人とお話をする事が、こんなに楽しいものだと思わなかった。初めはおずおずとしかしゃべらなかったが、もともとキーボードを打つのは早いのでがんがんしゃべるようになった。

オセロのゲームでは観戦のみもできるので、対戦しているルームに入っては観戦しつつ、その場のおしゃべりを楽しんでいた。

ある日、いつものように観戦していると、どうしてだかわからないが喧嘩が始まってしまった。私はチャット上でも喧嘩があるという事に、びっくりしてしまい、どうしていいのかわからずに、画面を流れる文字をただ見ているだけだった。文字だけの世界であるのだから、誤解もあるだろう。面と向かって話していてさえ誤解はある。文字のみであるから、余計に怖かった。

口をはさんでもこじれるだけだと思い見ていると、その内喧嘩は収まった。その喧嘩の一方の人がけんちゃんだった。けんちゃんとはそれまでに何回か同じルームで出会っていて少し話もしていたので、喧嘩が終わった後に、話しかけてみた。

それがきっかけでページャにお友達の登録をし、ゲーム以外でも話をするようになった。その内メールも交換するようになっていった。


ある日、一通のメールがけんちゃんから届いた。

内容は「面白いゲームがあるから、DL(ダウンロード)してみて」というものだった。

私は自他共に認めるゲーム好きである。そして何事にも嵌り易いタイプである。

ネットゲームの存在は知っていたが、それを遊ぶことで自分はどうなるか想像はついていたので、それだけはやるまいと思っていた。お金もいくらかかるかわからないので不安だったせいもある。

なのでその事を返信すると「一ヶ月は無料だから大丈夫。一緒に遊ぼう」と返事がきた。

何回かのやり取りの後、私は説得されてしまった。(汗


そのゲームは韓国が製造元だった。接続人数は400人も接続すればサーバが落ちてしまう程の、しょぼいゲームである。しかし、何もかも新鮮で楽しかった。私は恐れていた通り、そのゲームにどっぷり頭の先までつかってしまう事になるのである。


そしてそのゲームで、私は旦那と出会ってしまったのであった。