続きです。


犬のスエットを着たおじさま三人に囲まれた僕。


ジェットストリームアタックです。


当然後から来た二人も僕のテーブルに座りました。


「おい。金盗られたって誰にいくら盗られるれ・・・」



うん。こちらのお二人方もできあがってる。ドキドキ 



で、初めのおじさまが状況を呂律のまわらない口調で説明し始めました。


黙って聞く二人。聞き耳たてている隣のカップル。


ぬるくなったビール、冷めたピザにも手をつけられない僕。


他にお客さんもいないのに一切近寄ってこない店員。


夜の大久保のガストは異様な空間です。


話の内容は良く分からなかったのですが最後の一言だけはっきりと聞き取れました


ガッとおもむろに僕に肩を組み、




「こいつが犯人だ」




うそ~~~~~~~~!



ぱっと肩を組んだ手を見ると小指、薬指がありませんでした。



うそ~~~~~~~~!


いつのまにやら犯人です。


とっさに否定しました。


「僕知りませんよ!」


「嘘つけこのやろ~ッ!」



他の二人もスタートボタンを押されたように動き出し、



「てめえかこのやろ~!」


「ふんづけんぞ、てめぇっ!」



酔ったおじさまコーラス隊が騒ぎ出しました。


僕は言いました。


「ちょっと待って下さいよ。落ち着いてください。・・・なんで僕だと思うんですか?」



「てめえは俺が警察呼べって店員に言った時、俺の事見たじゃねえか!


びびって俺の事みたんだろ!」



コナン君もびっくりの名推理です。



「・・・そんなぁ~」



僕は心からの叫びを思わず声に出してしまいました。


そこへ!とうとう救世主の登場です。


店員に連れられて警察様がやってきました。


だいたいの状況を店員から聞いていたらしく



「だめだよ~。他のお客さんに迷惑かけちゃ」



ぎゃあぎゃあ騒ぐ3人に臆せず


「おたくもね、こういう人が沢山出入りする場所でお金を出しっぱなしにする


なんて良くないよ。ここじゃあお店の迷惑になるから派出所に行きましょう」


「おう、被害届出すからこいつも連れていくぞ」


こいつ=僕の事です。


「この方は関係ないでしょう?迷惑かけちゃだめだよ」


「俺は4000円盗られたんだよ!こいつ殺さなきゃ気が済まねえ!」




僕4000円で殺されるんですか?




「いいから行きますよ」



おじさま達は不服そうに席を立ち僕に言い放ちました。



「すぐ戻ってくるからな。ここで待ってろ!ぶっ殺してやる




こうしておじさま達はいなくなりました。


ほっと安心しましたがもう食欲もなくなりすぐ帰ろうとしました。


レジのところで店員が僕に話しかけてきました。



「本日は大変ご迷惑おかけしました。」



僕も助けてくれなかった店員に不満を持ち言いました。



「すごい不愉快です。なんで困っているのに来てくれなかったんですか!」



店員は言いました。



「怖かったから・・・」



まあそうでしょうけど!



「お客様、本当に失礼いたしました。1500円頂戴いたします」






・・・金とんのかい!





店長は不在との事なので連絡するように言ってお金を払い店を出ました。


泣きたくなる夜でした。


が、ここでまた問題が。


家に帰るにはどうしても派出所の前を通らなきゃいけないのです。


どうしようかと考えたのですがどうしても前を通らざるおえないのです。


遠目から派出所を見ると3人のおじさまと4人の警察官がいます。


案の定大声で騒いでいます。


僕は一代決心をして思いっきり息を吸ってほっぺを膨らまし、(変装のつもり)


ダッシュで派出所の前を駆け抜けました!


たぶん僕の人生の中で一番最速タイムが出たでしょう。


一応これでその夜の事件は終わりました。


後日ガストの店長から連絡がありましたがその話はまた今度。


みなさん夜の大久保ガストには気をつけましょう。


4000円で殺されるかも知れません。