「あのね 純の事好きな子が居るんだよ~」



と言う久保田。




「えっ? 誰?」



「誰だと思う??」




俺はクラスの女子の名前をどんどん言っていった。




その度に




「違う」




「違う」




と言う久保田。




自分はクラスの女子の名前を言いながら

絶対当たるとは思ってなかったんです。




だから久保田が



「違う」



と言う度に



「やっぱりな~」



って感じで。




どうしてかって言うと俺の事を好きなのは久保田だと思ってたんです。




だから



「違う」



と言う度にニヤニヤ状態で。




「え~~~ じゃ 誰?」



と惚けながら



「もうそろそろ言えよ」



って上機嫌で。




「由美子だよ」(牧村)



と想像もしてなかった答えが出た。




そして



「じゃ~ 今度は私が好きな子の名前当ててみて」



と言う久保田。




生まれて初めての失恋でした。。。




しかし自分はこの頃からプライドが高かったので



「久保田の事が好き」



って言う事実は隠し



「○○かな~??」



って感じでどんどん男子の名前を言って。




結局久保田が好きな男子は比留間と言う奴だった。




坊主頭で体がデカく格好良いとはお世辞にも言えない奴。

但し地域の野球クラブでピッチャーをしてて久保田同様明るく

けっこうクラスの中心に居た奴。




この頃はまだサッカーより野球が花形で

自分も比留間とは違う野球クラブで下手ではなかったしレギュラーだったけど

やっぱり子供の頃の野球ってピッチャーばかり目立つんです。




内心



「なんで比留間?」



とか



「なんで俺じゃないの?」



と思いながらも



「そっか~ じゃ 今度4人で遊ぼうか」



と言った。




きっと久保田もそれを望んでたんだろうし

友達としてでも久保田に好かれたかったし

何より俺はフェミニスト。




失恋のショックよりそういう気持ちが強かった。