午前中、いつもの病院に行ってきた

定期的なことだからカウンセリングや診断もいつもほぼ同じ

この病気の心因性な部分に画期的な治療法はない

脳が何らかの理由でセーブしているだけだから

地道に心のケアと忘れてしまった機能を思い出させるしかない

壊れているわけではないというのが逆にやっかいで

投薬治療をすれば治る見込みがあるとか

練習すれば思い出すとか形がはっきりしていたら

きっとこんなにも時間がかかることはなかったのかもしれない


現在、担当医は二つの科でそれぞれ一人ずつで

1年近く通ってようやく信頼できるようになってきたんだけど

一人は同じか一つ二つ上ぐらいの年齢で

物腰が柔らかくてたまにおねえになる先生


あら~だめじゃなぁい~と語尾が伸びるのも特徴

たぶん同性の感覚なんだろう

慣れとは怖いもので最近ではリアクションがかわいく見えてきた

見た目は某芸人のピンクのベストの人みたいだけど・・・




もう一人の医師は最初、ちょっと怖そうな印象だった

必要なこと以外は寡黙で人と目を合わすのが苦手らしい

向き合っていると横のデスクに向かって

何やらペンを走らせているほうが多かった

毎月毎月、会っていればだいたい相手がどんな人なのかはわかってくる

先生は単にシャイなだけらしい


最初の頃、治療が思ったように進まなくて

自暴自棄になった時も

いつでも真摯に受け止めてくれた


失声症を発症した当時のことを事細かく聞かれ

情緒不安定で突然泣き出すこともあった

そんな時も私が気が済むまで好きにさせてくれた

簡単に慰めようとした看護師をそっと下がらせて

僕が医者ではなく、キミが患者でなく

ただの男と女なら抱き締めて思いっきり泣かせてあげるのにって

少し照れながら言ってくれた

最初の怖いイメージはそれで一気に払拭された



こんな変な病気になったのも運命かもしれないけど

こういう医師に出会えたのも運命なんだと思う

今年になってから微かだけど少しだけ声が出た時もあった

それもやっぱり私のメンタルとイコールしているようで

ある出来事でまた途絶えた


私が何か悪いことをしたのだろうかと

他人を羨んだこともあったけど

今は一歩ずつ・・・半歩ずつでも進んでいければと

焦ることもなくなった


私の声を聞いてみたいって言ってくれる人がいる

一緒にがんばろうって言ってくれる人がいる

本当はそれだけでも幸せなことかもしれない