スガシカオさんの「黒いシミ」、自分の町に来た彼女に町のすえた川のにおいをかがせたくないのと心のどこか


に、こんな町に住んでるという黒いものがぬぐい取れない葛藤みたいなものが歌われた曲



私はあんな町に住んでました


大阪、寮に1年住んで就職して、一人暮らしの始まり


不動産屋の「え、こっちの物件にするの?」という言葉も思い出す


選んだ理由は職場のなんばに近いから


住み始めて思い知った、築何年?のアパート


まず問題は風呂場の排水溝がつまりに詰まって風呂上りに浴槽の栓を抜くと


据え置きの浴槽が排水溝のつまりで流れない湯にぷかぷか浮かぶこと


パイプマンを何度入れようとも排水溝のこびりついた汚れは落ちない


そして職柄、仕事が終わるのは夜11~12時、駅に降りるとまず香ってくるのは


いつも尿のにおいだった


おっちゃんたちがところかまわずに垂れ流す尿臭


帰るころにはおっちゃんがフラフラと何かを探して歩いていた


あの町の火事の原因は1番だったか2番だったか放火だった


職場の人には何であそこに住んでるんだとよく驚かれた


商店街ももちろん尿のにおいが染み付いていて、よく浜田省吾の


「もうひとつの土曜日」が繰返し流れていた


今でもあの曲を聴くと心がざわついてあの町を思い出す


駅前の喫茶店には「どこの大陸からキマシタカ?」と聞きたくなるような


ウェイトレスの女性が2人いて、その1人がパフェを運んでくれた


何だか生クリームはかたくて不思議なパフェに思えた



1年であの町を離れて今度は駅を降りると焼肉の匂いの漂う町に引越した


あの浴槽が浮かぶ教訓を得て今度は新築マンションに決めた


でもあの町は強烈に苦しおかしく私の心に残っている


そう思えるのはあの町が自分の生まれ育った町じゃないからだろうか?


自分がもしあの町で生まれ育ったんならどう思えるだろう?


スガさんの気持ちに思いをはせる自分がいた