児童館から帰宅して携帯を見ると、父から着信があったと気付きかけ直す。

父は今日仕事に行ったみたいだ。

何だろう?

「もしもし。今どこだ?」

「家に帰ってきたのだけど。」

「そうか。用事ではないが、お母さんは近くにいるか?」

「ううん。いないけど…。」

「お母さんと上手くやっているか?」

あぁ。今日父は家にいないから様子を確認してきたのか。こんなことは初めてだ。

「今日はまだ朝から一度もお母さんにあっていないから。でも私は普通にしているよ。」

「そうか。考えたがやはりまだしばらく○○ちゃんの側にいてあげてはどうだ?お前はお母さんに後数ヶ月で出て行くと言っているそうだが。」

「私もまだ○○のそばにいたいよ。でもお母さんはもう限界だよ。今はお父さんのお陰で収まっているけどいつ何かの拍子に崩れるか分からない。だから準備だけは整えておきたい。」

「確かに準備は整えておいた方がいい。整えるだけ整えておいて限界まで家にいた方がいい。○○ちゃんの為にもお母さんが収束している間は大丈夫だ。」

「う…ん。でもお母さんは後少しももたないと思う。準備が整うのも待てるかどうか…。」

「そうか。宅建の登録しても不動産の仕事はしないのだろう?」

「うん。登録だけしておきたくて。よく分かったね。しばらくは短い時間のパートやアルバイトで○○の負担にならない仕事をするつもり。○○が私にきちんと気持ちを伝えられたり物事を分かる歳まではそう考えてる。」

「出来れば働かずに家にいたらいいのだがな。」

「それはお母さんどんなことがあっても許さないと思うよ。」

父は知らないが早く働いて自立して出て行ってと毎日のように嫌味で言われてきた。直接的には言わない。シングルマザーのテレビを見ていたら、

「普通のシングルマザーは働いて子育てするわよねー。実家にいるシングルマザーなんていないわよねー。」とか、

実家に世話になっているシングルマザーの番組を見たら、

「ご両親もいい迷惑よねー。孫なんてたまに会ったらしばらく会いたくもないものね、普通。」とか。

チクチクチクチク。

「とりあえず今は車の免許までのことをやってしまう。」

「そうか。ところで講習の時は○○はお母さんに預けないのか?」

「預けるの少し怖いし。また後で言われることを考えるとお母さんにはこれ以上借りをつくりたくないと考えている。だから○○ちゃんに預けるよ。」

「○○ちゃんか。(幼なじみなので父もよく知っている)御礼はワシが用意しようか?」

「いいよ!いくらか包んで後何か買いにいくから。」

「そうか。とりあえず何かあったら連絡しなさい。」

「うん。分かった。ありがとう。」



父がこのように私の心配してきたのは生まれて初めてのことで驚きだ。友達への御礼の心配まで。もう子供じゃないのに…。どうしたのだろう?

そこまで母の異常さが目立ってきていたということだろうか…。






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