読書記録(102)

傲慢と善良 / 辻村 深月著

 

 

(データベースより 紹介引用) 

 

 

婚約者・坂庭真実が姿を消した。
その居場所を探すため、西澤架は彼女の「過去」と向き合うことになる
 
「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品。
 
(引用終了)
 
 
辻村 深月さんの作品を読むのは「鏡の孤城」に次ぎ2作目!
期待以上の面白さでした。
 
人間心理を深く捉えていて、考えさせられる場面が数多くありました。
 
 
文庫の解説をされている作家の 朝井リョウさんはこの作品をこのように語っていらっしゃいます。
 
 
「この小説はヘビーなのである。
それは恋愛や婚活にまつわる紆余曲折が描かれているから・・・というよりも
 
何か、誰かを「選ぶ」とき私たちの身に起きていることを極限まで解消度を高めて描写することを主題にしているからだ」
 
 
まさに!その通りだと思いました。
深い人間心理の描写が、それはそれはみごとでヘビー級です!
 
 
私自身にも当てはまる心理がいくつも出てきて
過去を振り返りながら「あ!あの時、私もそうだったんだよな」と自分への理解が深まった気がします。
 
自分自身の傲慢さと向き合うこともでき、とても重要な学びになりました。
 
 
また、ミステリーの要素で展開していく様は圧巻です!
非常に面白く、最後は感動で終わる・・・
 
 
「素直な気持ちで向き合う姿」に心を打たれました。
 
 
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