ご挨拶
皆さま
春寒もようやく緩むこの頃となりました。今年は殊のほか早い桜便りが聞けそうです。
皆さまにはご健勝にてご活躍のこととお慶び申し上げます。
昨年来、新型コロナウィルスが猛威をふるい、人間社会は大きな制約を受けました。特に、エンターテイメントの世界では影響が大きく、すべての仕事が止まってしまった一年でした。エンターテイメントは出演者の自己満足だけでは成り立ちません。観客の皆さまとの共感の場であり時間であると思います。それが失われ、考えさせられた一年でした。
私はこの3月末をもちまして歌手活動を引退させていただくことを決意いたしました。
今は亡き石井好子先生にお声を掛けていただきシャンソンの世界に足を踏み入れてから既に36年となりました。振り返りますと様々な場面が走馬灯のように浮かび上がってまいります。活動のメインは東京、京都、大阪、神戸、伊豆でしたが、北海道、山形、金沢、下関、九州など各地で多くの方々と巡り会い、そして色々な形の関わりをもたせていただきました。
皆様との数々の思い出は私にとって大切な宝物であり、絶対に消え去ることはありません。そしていつでも甦ってまいります。
長きにわたり歌手活動を続けることが出来ましたのも皆様の心温まる励ましと力強いご支援のお陰と感謝申し上げております。
お一人お一人にお会いして「ありがとうございました!」と申し上げるべきとは存じますが、紙面にて御礼申し上げることをお許しください。
「本当に、本当に有難うございました!」
これからは皆様への精一杯の感謝の気持ちを胸に、前を向いて生きていきたいと思います。
皆様のご健勝とご多幸を心からお祈り申し上げますとともに、御礼のご挨拶とさせていただきます。
令和3年3月吉日
室田純子