ここに、黒い扉と白い扉があったとしたら…
あなたはどちらを選んで入りますか?
黒い扉の前には金髪の少年。
少し鋭い視線のその少年は、整えられた顔に表情はみられない。ただ優雅な物腰で丁寧にあなたを招く…。
「中で主人がお待ちしております。どうぞお入り下さい…」

黒い扉は開かれて、なかに入ると黒い異国の服装に片方の目を隠した主人が待っていた。
「いらっしゃい…。あなたをずっと待っていましたよ…。」
自信さえ感じる微笑みを浮かべ、真っ直ぐにあなたを見つめる。あなたをとらえた黒の主人にもう視線をそらすことは出来なくなっていた。今、黒の扉は閉ざされた。

「白の扉を選ぶ方は、どうぞ薔薇の花をひとつ選んでくださいな…」
白の扉の前には、白いワンピースの少女が立っている。どこか言葉は絵空事のようで、表情もこの世にとどまっていないようでもある…。ただ来客に薔薇の花を手渡すのだ。

白の扉を開けると…そこは白い光に包まれていた。中には銀色の髪と不思議な様子の美しい白の主人が立っていた…。ゆっくりと静かにあなた語りかける。
「さぁ、こちらへ。薔薇の話をしましょう…」
あなたの手から薔薇の花を受けとる白の主人は優しく微笑み…あなたの時間は奪われていく。

黒の扉と白の扉。…あなたはどちら?