夏をあき らめて公園の横を通った。蝉の鳴き声が響いてる。今際に力を振り絞って、その音色が代々夏を彩ってきた。俺も今更口笛を吹いてみたけど、掠れちまって響かなかった。園内では若者らが歓声をあげていた。夏に春をやってる。他人の春は障る。俺は鬱屈で退屈だからな。毎年予感だけの実体のない夏の興が巡る。そんな事ばかりで、いい加減もう飽きた。