My name is Benny -23ページ目

My name is Benny

しがない暇潰し

明日の朝礼の語り手に指名された。
出たよ。
しばらく回って来ないんでかまけて過ごしていたら、いよいよ俺の番がきちまった。
回ってくる役回りにろくなもんがねぇ。
今の俺には土曜の一件を謝る他にねぇじゃねぇか。
朝から失笑に晒されるのが目に見える。
良い兆しだとか、楽しみな明日だとか、未来に期待を馳せるような事ってのはなっかなかねぇもんだな。
だからって過去を蒸し返したとこで、そこにもろくなもんが転がってねぇし。
呪われてるんじゃねぇか。
代々潜伏してた呪いが俺のとこで発現したとか、なんかそんなもののせいのような気がしてる。
つっても、これって全部俺の幻なんだって。
そうらしいよ。
俺には俺の見たいものしか見えないらしい。
別に厭な場面なんて見たくねぇのに実際こんな事になってるから、ほとほと疑問だけど。
じゃあ割り切って、これを見たくねぇってのはドンドン見ないようにしていこうと思ってる。
始めっからなかったって事で。
要するに俺が忌むものの存在を認めなきゃ良いんだろ。
それが良いかも知れない。
そうなると殆どのもんを見たくねぇけど。
もしかして、だから人は目を瞑って休むのかな。
電車なんかだと、みんなうんざりしたような面で寝入ってやがるしな。
俺の目の前の四人は、全員そんな面をしてる。
みんな苛々してんな、おい。
俺はそれが先ず見たくねぇ。

と、ここで目の前の席が空いたんで座った。
両脇にはかの四人のうちの二人がいる。
俺は携帯の画面をそのままに、俺の携帯が両脇の二人から丸見えるとこで言葉が進まない。
シレッと両脇を見ると、二人ともちょっと目が開いてるじゃねぇか。
やっべぇな。
見られたかな。
参ったね。
これは見てらんねぇわ。
ここでそうだと思って、俺は自分の目を閉じた。