今日は、平成27年度予算特別委員会(保健福祉局)で質問をしました。
・動物管理センターの飼育環境について
 代表質疑でも取り上げましたが、保護期間中や譲渡対象外の犬舎の環境が良くないことについては、当局でも少なくとも意識は持っていると認識しております。
 犬の殺処分がほぼゼロになったということは、見た目上、愛護行政が前進しているように見えますが、私は数字だけにとらわれては愛護の本質を捉えることが出来ないとの想いで、あえて「殺処分削減」という言葉を使っております。私は、殺処分されないまでも、あの寒さの中で、狭い檻に閉じ込められた犬が、生き殺しのような状態になっていないかと、非常に危惧しております。
 同施設でも気温を測っていました。確かに気温というのは、地上1.5メートルの高さで測った温度の事を言いますが、犬がどんな環境かと心配するならば、なぜ犬の高さの温度を計測しないのでしょうか?床の冷え込みで、特に朝晩は気温以上に温度が低いはずです。...
 また、すぐに暖房設置が叶わなくとも、少しでも寒さから守ってあげようと管理センターの職員は、自ら考えて工夫をされていますか?雪の降る最中、1階譲渡犬のいる部屋には敷いてある毛布が、2階犬舎には一枚もありませんでした。掃除をした直後だったからとか、一番冷え込む夜に毛布を敷くとか言いたいのでしょうが、雪が降るその時間、床も乾いていました。犬を思いやれば、すぐにでも毛布をとなるのではないでしょうか?民間の愛護団体の施設も見てきましたが、屋外犬舎では、ゲージをビニールシートで覆ったり、さらに夜はその上から毛布を掛けたり、犬はみんな寄付された洋服を着せてもらっている・・・色んなところに「愛情」が感じられ、心が温かくなりました。一方、神戸市動物管理センターの様子は、体感だけではなく、心まで冷たくするものでした。センターで収容中に死亡した犬が、昨年度11頭(猫3頭)、今年度14頭もいる。これらが寒さに起因する死であったならば、大きな問題ではないでしょうか?
(三木保健福祉局長)
 先生が視察に行かれた日の気温は‐0.4度だった。毛布の掃除をしていたので、敷いていなかった。輻射式のヒーターがあるが、犬によっては嫌いで後ろの方に居る犬がいる。しかし、出来るだけ動物愛護の精神で適正な環境になるよう努力し、寒冷対策も議論していく。代表質疑で言われていたパネルヒーターも使いたいが、檻がスライドするので出来るかどうか検討する。
(上原)
 檻の後ろの方にいる犬は、ヒーターが嫌いなのではなく、怯えている、極度の緊張状態なのです。収容中に亡くなった犬の中には、健康診断で問題のなかった犬もいると聞いております。「解剖をしていないから、寒さが原因で死んだとは言えない」と職員はそう答えたそうですが、老犬にとって寒さが堪えるのは当然予測可能であり、逆に寒さが原因でないという証拠を示せないと思いますので、寒冷対策をお願いします。

~他都市のデータでは、収容中の死亡も、殺処分数に入れて計上している都市もあります。収容中の動物の死を、重く受け止めている都市、何とも思っていない神戸市との違いです。私は、今回の動物管理センターの視察をはじめ、質問するにあたっての調査を通じて、まずしなければならないことは、職員の意識改革だと感じました。~



↑譲渡犬


↑2階の収容犬